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入浴委譲2 | 毎週ショートショートnote

私、霊感が強いの。
お婆ちゃんの横に死神を見たの。

お婆ちゃんはお風呂が大好きで、いつも私と一緒に入ってた。

そんなお婆ちゃんも年老いて弱ってしまって、
病院に入院してからはどんどん痩せて体が骨みたいになっていった。

それである日お見舞いにいったら、そこに死神がいたの。
黒い影が大きな鎌を持って、お婆ちゃんの首に鋭い刃を当ててた。

私、いったんだよ。
「お婆ちゃんを殺さないで!」って。

でも死神は意外にも優しい声でこう言ったんだ。

「寿命ナンダ…苦シムコトガナイヨウ、
ヒトッカキデ天国マデオクッテヤル」

あれは…天使だったのかな?
その翌日お婆ちゃんは死んじゃった。あっけなくてびっくりしたよ。

最後のお婆ちゃんのセリフはこうだった。

「また一緒にお風呂に入りたかったねぇ…
私の分まであったまるんだよ…」

あの時は悲しかったなぁ。

それで、その後どうなったかって?

もちろん毎日、お婆ちゃんと一緒にお風呂に入ってるよ。

だって、私、霊感強いんだもんっ!

(410文字)


たらはかにさんの企画に参加させて頂いております。

お題はこちら。

#小説 #ショートショート #毎週ショートショートnote #入浴委譲

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