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6/15 日本 vs エルサルバドル 試合感想メモ

6/15に行われたサッカー 日本vsエルサルバドルの試合の感想をメモ程度に記載します。

試合を見た感想と自分が印象に残ったことを取り上げて記載していきたいと思います。

試合全体の感想

日本代表が6得点を奪って大勝した試合だったが、6得点を奪えたこと以上に新戦術と試合中の対応修正ができていたことが今までの試合と大きく違ったと感じました。

試合序盤で相手が10人になってしまったことで、11人相手でのプレーや連携を見ることができなかったのは残念ですが、チームとして狙うスペースを共有できていたのでは?と思いました。個人の能力が高いのは非常に良いことです。が、その能力を効果的に発揮することや、より効果的に再現性を持ってチャンスを作り出すことの実現のためにはチーム全員が共有した戦術が必要だと個人的には思っています。そういった意味で、特に前半はチームとして体系化された攻撃や守備を行おうという意識が感じられました。
逆に言うと、後半の選手交代以後はなかなかそのようなシーンが見られなかった気がします。前半メンバーと後半メンバーで課した戦術が異なっていたのか?後半のメンバーは前半の戦い方ができなかったのか?気になるところです、、

個人的なMOMは旗手選手です。守備ラインでのビルドアップ時はアンカーの守田選手の近くまで降りてサポート。CBがハーフウェーライン付近まで押し上げた際のパス回しでは、左CBと左SBの間に入って、左SBと左サイドハーフとのトライアングルを形成する役割を担いました。またゴール前にも顔を出し、サイドハーフとインサイドハーフ、CFの5枚が前線に並ぶ形を取ることで相手ディフェンスライン4枚に対しての数的有利を作り出していました。常に効果的なポジションを取りながら、高い技術力で攻撃の司令塔的な役割をしていた旗手選手がMOMかなと思っています。

新しくチャレンジした(であろう)戦術

この試合では4-1-4-1が採用されました。このフォーメーションで新しくチャレンジした(と個人的には思っています、、)戦術が、『サイドでのローテーション』です。

サイドバックとインサイドハーフ、サイドハーフがグルグルと位置を変えながらゴールを目指しているように見えました。(左:森下選手、旗手選手、三笘選手/右:菅原選手、堂安選手、久保選手)特に、普段サイド一杯に広がっている三笘選手が、内側でのプレーが多いと感じた方多いのでは、、?と思っています。
選手がグルグルとローテーションすることで相手の守備は守りづらくなります。自分の身の前にいる人がサイドに走って行ったらマークをどうしようか迷うことは多いと思います。(味方SBに渡したいけど、もともとサイドハーフマークしてるしな、、という感じ)守備者もボールを見ながら守備をするので、ボールの他に首を横(場合によっては後ろ)に振りながら、他の人のマークまで把握するのは難しいです。だからと言ってマンツーマンでついていくと、もともと自分がいた場所にスペースが生まれます。だから、ローテーションはフリーの選手が生まれやすくなると思います。
左に関してはSB(やや絞った位置)に森下選手と旗手選手が、サイドハーフに森下選手と三笘選手が、インサイドハーフに三笘選手と旗手選手がお互いを見ながらポジショニングしていると感じました。あまり細かくは見れていないのですが、、おそらく主導していたのは旗手選手かと、、


右に関しては久保選手と堂安選手が入れ替わりながらサイドハーフとインサイドハーフにいました。菅原選手は後ろで三角形を形成しながら、状況を見てオーバーラップもしくはインナーラップをする動きが見られました。久保選手と堂安選手のボール保持の安心感から、菅原選手が思い切りよく追い越す動きができていたのが印象的でした。またその動きをしっかり使える久保選手と堂安選手さすがだなと思いました。

右と左でやや動き方は違いますが、3人の連携で崩すということを意図していると感じることができました。3人の連携の中で目指したスペースは「相手SBのウラ」だったと思います。この試合では、今までよりも、そこからクロスというシーンが多かったのでは無いでしょうか。であれば、サイドハーフの位置に入った選手がもう少しサイド一杯に開いたほうが、相手SBが釣り出され、スペースが空くのではとも感じました。

後半のメンバーはこのような動きは見られませんでした。左はサイドハーフに中村選手、右はSBに相馬選手、サイドハーフに浅野選手、インサイドハーフに川辺選手でした。
左は中村選手がサイドに張ることが多かったため、ローテーションは見られませんでした。森下選手はインナーラップよりもオーバーラップが多かった(気がします、、)ので、サイド側に2人が集まる形となり、守備者の視点的には同一視野で守れたのでは無いでしょうか。もちろん2vs1の形になり守備しにくさはありますが、オーバーラップして抜け出したとしてもゴールからは遠いため、相手のCBはつり出されることが少ないと思います。
右は相馬選手が上下動に強みがある選手なので、大外は相馬選手が使っていました。浅野選手はFWの選手ということもあり、前線の絞った位置にいました。浅野選手が相手SBのウラを狙う動きが何度かありましたが、ずっと最終ライン付近にいるため、相手のマークがついたままです。そのためパスは出せないので、囮で使うか使わないかしかできませんでした。
両サイドとも大外のサイド(だけ)を使う選手が入ったことによって、前半のような流動性は見られなくなったと思います。ただ、ブロックを敷いて中央を固める相手に対して、CBからサイドの高い位置へ1本でパスが通ったため、押し込む展開は作りやすかったのでは無いかと思います。特に右サイドは相馬選手からのクロスが何度も入りました。これは一つの戦い方と言えます。
ただ、これを監督(チーム)が狙っていたのかどうか?が気になります、、11人相手だったらどうだったのか、さらにレベルの高い相手だったらどうだったのかを考えると、後半のクロス主体の戦術はあまり効果的ではないのかな、、と個人的には思いました。

試合中の対応変更

自分が一番印象に残ったのが、試合中のポジション修正です。特に守備時のポジションを大きく修正することで、相手のビルドアップに対応しているように見えました。

この試合、もともと日本代表は守備の時は4-4-2でセットしていたと思います。インサイドハーフの堂安選手を最前線に上げた形です。相手が4-4-2でビルドアップすると想定していたと考えられます。
4-4-2に対して4-4-2で守備をすると、ちょうどマンツーマンのように選手の配置が重なるため、ハマりやすいです。

しかしエルサルバドル代表は後ろを3枚にしてアンカーを1枚置くという形でのビルドアップを多用していました。(日本の守備体系を見て変形したのかはわかりません、、)
エルサルバドルの最終ラインに注目すると、3枚に対して日本は2枚と数的優位を作り出しています。また、配置状のズレからエルサルバドルのアンカーがフリーとなり、守田選手、旗手選手のプレスまでに時間を与えてしまっていました。この状態ではなかなか日本は効果的に守備ができないため、奪えず、嫌なロングボールを放り込まれるシーンが何度かあったと思います。

この状況に対して、まずは三笘選手が最前線に上がることで、エルサルバドルの最終ライン3枚に対して3枚を当てる形を取りました。もともと三笘選手が見ていたマークは左SBの森下選手がズレて対応しています。ただ、これでもやはりアンカーへのプレスが遅く、ハマりきらない状態が続いていました。
原因としては右SBの菅原選手が余っていることで、菅原選手が前のマークを担当して、久保選手or守田選手を押し上げる形を取れば、アンカーへのマークをつくことができます。

その形へ前半のうちに修正することができました。両サイドハーフの三笘選手と久保選手が最前線、堂安選手がアンカーを見る形を取ったため、相手は思うようにビルドアップができなくなったと感じました。(ロングボールから前線へ押し上げるという形で前進は見られました)

もちろん、11人相手に90分間この守備をすることは非常にキツイので、取り切りたい時だけこの形を用いるのだと思いますが、試合中に相手の配置に対して何度も形を修正するということはこれまでの森保ジャパンでは見られなかったと思います。
これも監督やスタッフ主導だったのか、選手主導だったのか気になるところです、、

これまでの森保ジャパンはなかなか相手を意識した戦い方ができておらず、試合中の修正がありませんでした(選手交代くらい)。3月頃の試合では偽SB的な戦術に挑戦していましたが、相手が4-1-2-3のような配置(あまり覚えていませんが、、)にも関わらず、あえて相手の2-3にハマるように偽SBの動きで3バックと2ボランチに配置しているようなことが見受けられました。相手の守備の配置の穴、スペースを利用することが目的であるはずが、偽SBをすることが目的となっていたと感じていました。だから相手との距離が近くなり、余裕がなくなり、バックパスが多くなるという状況が生まれていたのではと考えています。そしてチームとして崩すことが難しいため、サイドの三笘選手と伊東選手の個人技での打開に頼る形となっていた。

それが今回は相手を見たサッカーができるようになっていると感じました。

最後に

以上が今回の試合の感想です。メモや思ったことを書き記しただけなので、整理もされていませんが、、
また次の試合を楽しみにしたいと思います!

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