まるでドラマのような出会い

3匹目の猫としてお迎えした「トト」

イブが出産した5匹の子猫たちがまもなく、それぞれの里親の元に旅立とうとしていたある日。
私はとてつもない寂しさに襲われました。

7匹から2匹になる。
元に戻るだけのはずなのに、想像するだけでとても寂しい。
苦しい寂しい。そんな気持ちを抱えながら、仕事が昼あがりの日、職場近くの動物病院に気が付けば足を向けていた。

里親募集。
そんな張り紙がないものかと思って。
なかった。
病院を出て、絵に書いたような秋晴れの空を見上げる。ここで帰ろうか、別の病院に行ってみようか。

私は後者を選んだ。
車で30分ほどの、るるが通院していた動物病院。中に入りながら里親募集のポスターを探したけれど、なにもない。受付の人に話しかけられても目的を伝える。

すると「ポスターはないけれど、犬の散歩中に子猫を保護した人が引き取り手を探している。生まれたてで、愛護センターに断られた。2時間後に来院する」
ぜひお会いしたい旨の伝言を頼んで、連絡が来るまで近くのカフェで時間をつぶすことに。

すでに名付けをどうしようかばかり考えていた。
相手の了承前に引き取って連れ帰る気満々。
病院から連絡を受けて、待合室で相手の女性と対面。
私は子猫に浮かれまくっていてその時気づかなかったが、相手は緊張した面持ちだった。
そりゃそうだよね。
だがこっちもそれどころじゃない。生後1ヶ月ほどの、目も開いてない子猫にメロメロだったのだ。

私と相手、一緒に診察室へ。
獣医が10月10日生まれとかかなー。1ヶ月だねといった瞬間「とつきとおか」が脳内に浮かんだ。

「とつきとおか!!あなたはトトだね!」
一人はしゃぎだす私と、涙ぐみだした相手。
今思うと、あの辺りで任せていいと認めてもらえたのかもしれない。

乳飲み子猫を3匹目としてお迎え。
家ではイブの子猫が卒乳するかなって頃。正直イブが乳あげてくれないかなって期待してたけど、だめでした。

ッッシャー!!!(# ゚Д゚)💢

あ、やっぱよその子ってわかりますよねすいません。
ということで、ホームセンターでの買い物項目に哺乳瓶と粉ミルクが追加されました。
諭吉は果敢に散っていきました。

ネットで調べれば何時間ごとにミルクを〜・・・
しゃらくせぇ!!
腹が減ってれば子猫は鳴くのだ。母猫が時間を気にして乳与えるのをストップするかと、ネット情報には早々に見切りをつけました。
長年猫と接してきて子猫を育てたことはないけれど見本が同室にいるし。

トトはピクニックパスケットに入れて、ホッカイロ貼りまくり温度調節。
何しろ不定休不定期な仕事のために家においておくことが出来ない。13時間労働もあったから。
車に積んで会社にも連れて行った。合間を見てはミルクを作って冷まして車に戻る毎日。
秋が幸いした。車内がちょうどよい感じの温度に保たれていた。

粉ミルク高い!5匹の子猫パウチ高い!
私にはあなたしかいないの諭吉!
いやほんとう、会計のたびに万札出ていきましたわ。うける。あわふく。

イブはだめだけど、子猫たちとは問題なく遊んだりするように。去っていくまでの残り時間、トトに社会科をさせてくれました。
初めてトトが自分で皿に入れたパウチを口に入れたときは万歳三唱。
はい。またパウチの大量買いが続くんですねでもいいです食べてくれてたら。

今では6キロ超えの一番の大猫に。
しかし心はいつまでも子猫。というか正真正銘わたしが育てた猫。
もんのすごいあまえんぼう。
もんのすごい食いしん坊。
食い意地の凄さが一番わたしと似ている。

そうしてなんだかんだ、血の繋がらない、時期もバラバラの3匹はうまい具合に共同生活。
るるとイブがくっついて、トトは私にベッタリで。でも、るるとトト両方私にベッタリで。
イブは高みの見物。撫でられたいからお前が来いと呼びつける毎日。はいよろこんで!

トトは賢く、人懐こく、散歩大好き。
実家にいた頃はよく、トトと一緒に散歩してました。
でもだいたい途中でどっかいくんだけど。
現在はお向かいのお家を別宅として、たいそう上げ膳据え膳で可愛がってもらってます。
帰宅のたびに上品な香りがする。それをスーハーと嗅ぐのがマイブーム。

「こんなに大きくなってぇ!」抱っこする度に口に出る感慨のこもった言葉。
本当に小さくて、今は本当に大きくて。

布団にクッションに革ソファにとんでもない勢いでおしっこする毎日。膀胱に溜めすぎじゃない?

布団を買い替えたの数え切れず。それを数年経て飼い主は悟りを開く。布団は消耗品だ!!!
防水シーツして、なお防げぬ漏れ。にじみ。うん。そのうちだめになったら捨てるから大丈夫。
ただ、カーペットもクッションも座布団もペットベットもおけないの困るかな〰??布製品だからかと思ったら皮にも尿するタイプだったんだね。ネーチャン知らなかったよ。

可愛いから許す。
ブチギレても治らないならしょうがない。怒ってごめんねトトは悪くないよ〜がいつものこと。
ふっ・・・・・・

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