花嶋ちどり

20代OLによる、身の回りの小さい幸せを大事にしたくなるような本音エッセイ。 猫と人間…

花嶋ちどり

20代OLによる、身の回りの小さい幸せを大事にしたくなるような本音エッセイ。 猫と人間の3匹の暮らし。

マガジン

  • 猫と私のドタバタエブリデイ。

    おてんば子ねこ"すあま"と私の日々。猫好きな人はもっと猫が好きになる、そうでない人もちょっと猫が好きになる(かもしれない)エッセイです。

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仕事ですさんだ心を救ってくれる、私の避難場所。

自分の頑張りが思っていたよりも評価されず、人に横取りされてしまったように感じる時。 タスクが次から次へと振りかかってきて、息継ぎさえままならない時。 周りのスピードについていけず、なんだか自分だけ取り残されているように感じる時。 そんなとき、私には毎回訪れる避難場所がある。 ◇ 社会人2年目の冬。実家を出て、彼氏と同棲を始めたばかりの頃。 探索がてら家の近くをぶらぶら散歩していると、雰囲気の良いカフェを発見した。 私の「良い飲食店レーダー」は結構頼りになるのだが

    • 何者になれなくても人生は続く。

      20代半ばを過ぎると、仕事へのぼんやりとした不安が増えてくる。 「今の仕事で本当にいいのだろうか。」 「他にもっと自分に向いている仕事があるかも。」 などなど、人生の長い時間を注ぐ仕事だからこその悩みは尽きない。 私は今の仕事に対して、やりがいを感じたことがない。 もちろん人から褒められたり、仕事が評価されてお給料が上がると嬉しいが、それ以上のことはない。 だから私は「今の仕事はきっと自分の天職ではないんだろうな」と思っていた。 特に、社会人2年目の頃は職場での

      • 普段、雑誌は電子書籍派だけれど大好きなまる子と目が合ってしまい即購入…! 今の私にとっての道しるべみたいな言葉、見つかるといいな。

        • 車道側を歩く優しさよりも、アイスのひと口目をくれる優しさが好き。

          隅々まで綺麗にしている人よりも、シャツがしわくちゃでもあまり気にしない人が好き。 速く走れる人よりも、ギターを器用に弾ける人が好き。 車道側を歩いてくれる優しさよりも、美味しいアイスのひと口目をくれる優しさが好き。 普段はタバコを吸うけれど、子供がいるときはタバコを取り出さない配慮ができる人が好き。 私がすることを全て肯定する人よりも、たまには本気で叱ってくれる人が好き。 毎年の記念日を覚えている人よりも、毎週末を記念日にしてくれる人が好き。 私と近いところにいる

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        仕事ですさんだ心を救ってくれる、私の避難場所。

        • 何者になれなくても人生は続く。

        • 普段、雑誌は電子書籍派だけれど大好きなまる子と目が合ってしまい即購入…! 今の私にとっての道しるべみたいな言葉、見つかるといいな。

        • 車道側を歩く優しさよりも、アイスのひと口目をくれる優しさが好き。

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        • 猫と私のドタバタエブリデイ。
          4本

        記事

          長毛ネコのおしり問題

          「またかあ〜〜…」 我が家にきてからもうすぐ7ヶ月が経とうとしているネコの“すあま”がトイレの砂を一生懸命掻く音が聞こえてくると、決まって私は「今日は大丈夫かな…」とドキドキしてしまう。 長毛ネコであるすあまの毛は、赤ちゃんの頃からモフモフでとってもキュートなのだけれど、モフモフな毛はトイレとの相性が抜群に悪いと知ったのはすあまを飼ってしばらくした頃。 硬めのブツだった場合は問題ないが、柔らかめのブツだった場合は細い猫っ毛とブツが絡まり合い、時にはブツをそのままぷらーん

          長毛ネコのおしり問題

          怠惰を極めたい

          私は怠惰な人間だ。 会社では「仕事頑張ります!」みたいな顔して働いているけれど、心では全てのMTGをブッチして本当の本当は1日中クーラーが過剰に効いた部屋で毛布を頭から被って怠けていたいと願っている。この怠惰思想は学生時代から全く変わらない。 何かを空想して物思いにふけるのは大好きだけれど、その思い描いた空想を実行するのは心底面倒くさい。大抵空想のままで終わる。 眠りにつくときは、寝室の天井から垂れ下がっている照明を消すためのひもも起き上がらずに足の指を器用に使って消す

          怠惰を極めたい

          ポジティブ不登校だった私

          「高校、あまり行っていなかったんだよね」 そう言うと、大抵の人に驚かれる。 不登校というとイジメだとか、ネガティブで陰湿なイメージが連想されるのは、わからなくもない。 だけど私の場合はイジメや人間関係の問題があったわけではなかった。それだけは確実に言える。学校に行けば一緒に過ごす友達がいたし、そこそこ強い吹奏楽部にも所属して練習にも行っていた。 そんな状況の中で、学校に行かなくなってしまったのはなぜなのか。 今まで誰にも話したことのない、当時の自分の気持ちを今ここで

          ポジティブ不登校だった私

          子猫の避妊手術といのちのパワー。

          2024年6月4日火曜日晴天。 生後7ヶ月になる飼い猫、すあまの避妊手術をした。 前々から動物病院の先生には「生後半年過ぎたら避妊手術しましょう」と言われていたが、色々手続きやら何やらで時間がかかってしまい結局生後7ヶ月で手術をすることとなった。 手術をすると決めてから色々なことを頭の中でぐるぐると考えて、自分で集められる情報は手当たり次第に集めた。 「猫にとって避妊手術は本当に必要なのか」「猫が避妊手術で死んでしまう確率」や「手術の麻酔の後遺症」など、次々に浮かぶ心

          子猫の避妊手術といのちのパワー。

          「やりたいこと」の呪いを解いたら。

          「あなたのやりたいことは?」 「3年後どういう姿になっていたい?」 そんな風に聞かれても、いまだに即答できない。 今の会社に新卒で入社してから、任されたことを自分にできる最大限の力を振り絞って(適度にさぼりつつ)こなしてきた。 前までは、明確にやりたいことがないことをすごくもどかしく感じていた。 「私のやりたいことってなんなんだろう」と考えては、紙に書いてみたり、本を読んでみたり、そこそこの大金を払ってネイルスクールに通ってみたり、手当たり次第に色々やってみたけど特

          「やりたいこと」の呪いを解いたら。

          いつまでも忘れられない旅

          旅行は私の人生にとってなくてはならないものだ。 年に数回の旅行がなかったら、私の目から徐々に光が失われているだろう。 繰り返しにも感じられるような毎日の中で、旅のことを頭に思い浮かべるだけでも日常から束の間のトリップが味わえる。 私は誰と行く旅行であっても必ず下調べを入念にしていくタイプだ。友達や彼と旅行に行く時も率先して行く先を調べ、ホテルの予約や移動手段を手配するので一緒に旅行に行く者たちからはありがいと言われることが多かった。 私の親しい人達はあまり行き先や泊ま

          いつまでも忘れられない旅

          子猫と初めての動物病院

          今月お迎えしたばかりの子猫、寿甘が我が家にきてから1週間が経った。 一緒の部屋で過ごしているとたまに「くしゅっ」と小さいくしゃみをするのが気になり、念の為動物病院に行くことに。 ペットを飼うのが初めてなので、もちろん動物病院も初体験。 予約からちょっとドキドキしていた。 自分達で名づけた「寿甘」という名前を、インターネット予約の問診票に入力しつつ、なんだかくすぐったい気持ちになる。 これまでは家の中だけ、私たちだけのとても小さな社会での寿甘だったが、病院に行くことで寿

          子猫と初めての動物病院

          子猫が家にやってきた

          小さい頃から、動物にぼんやりとした苦手意識をもっていた。 猫ももちろんその動物のうちに含まれていて、触れはするものの抱っこまでは勇気が出ず断念する、そのくらいの距離感だった。 今思えば、野良猫にちょっかいを出して手をひっかかれたことや(今でもうっすら傷が残るくらいの大胆なやつ)母親が動物全般があまり好きではなかったことが私にも影響していたのだろう。 けれどそんな私も、大人になってからよく行く友達の家に猫がいて、その子と何回か遊ぶうちにそんな苦手意識は消えてなくなった。

          子猫が家にやってきた

          魚も人間も、適材適所。

          先日帰宅すると、同居中の彼氏が突然大量の水槽用品と熱帯魚を買ってきていた。 家を出る前に「今日、魚買いたいんだよね」と言っていた彼だったが、私はてっきり食べる方の魚だと思っていたので適当に「いいんじゃない」と答えた。わざわざ鮮魚店に行くことを公言するなんて変なやつ、と思っていた。 まさか、泳ぐ方の魚だったとは。 前々からYoutubeで水草の動画やら魚の飼育方法についての動画を見ているなとは思っていたがそこまで本気とは思っていなかった。 すでに、リビングに大きめの二段

          魚も人間も、適材適所。

          私を強くしてくれたのは弟だった

          今思えば、最低最悪な姉だったと思う。 私は3人兄弟の長女で、弟が2人いる。 小さい頃は、「姉」という最初にお母さんのお腹から生まれただけの権力を良いようにふりかざして、よく弟たちをこき使ったりからかっていた。 真ん中の弟は歳が近く、頭もよくてクールなタイプでからかい甲斐もなかったので、怖がりで臆病な一番下の弟をお化けのフリをしてからかったり、年齢がゆえの体格差を利用して学校で習った柔道の技を試したりしていた。 本当にひどい姉だ。死んだらきっと閻魔様にこの時のことを問い

          私を強くしてくれたのは弟だった

          初めてのひとり旅。たどり着いた感情。

          人生で「ひとり旅に行ってみたい」と思ったことは10回以上あると思う。でも毎回空想だけして、断念に終わっていた。 旅行自体は好きな方で、国内外問わず暇さえあれば友達や彼氏と連休を駆使して行っている。 学生の時も、バイト代を貯めては服と旅行に使う自転車操業をこなしていた。 社会人になったら数ヶ月単位の休みが難しくなることは予想できたので、閑散期の比較的安い時期にヨーロッパなどちょっと無理をしてでも遠いところへ行っていたのは我ながらグッジョブな選択だった。 社会人になって仕

          初めてのひとり旅。たどり着いた感情。

          性懲りもなく、飽き性

          日本で飽き性な人から順にランキングをつけていく行事があったら、間違いなく私は上位5%には入るだろう。 物心ついた頃にはもう飽き性だった。小さい頃から日記を書こうと思っても1週間と続かない。 家には私の書きかけ日記帳が大量にあった。 最初のページだけ文字が書いていてもったいないので、新しい気持ちでまた始めるために書いたページを手でビリビリに破いてまた書き始めることもしばしば。それでもやっぱり3日坊主だった。 そうして可哀相にも最後のページまで埋まらないノートたちは気がつ

          性懲りもなく、飽き性