アラフォーが恋に落ちると、桶屋は儲からないけど、膝にくる。

本当にお恥ずかしい話なんですけどね、
この歳でひとめぼれをしてしまったの。

好きなタイプは絶対年下だったのに。
年上の男性に。

ひとめぼれなので、相手のことなど何も知らないのです。

ただ、その瞳がわたしを捉えたとき、その瞬間に、「あ、好き」と思ってしまった。

何か言葉を発すると、その声は甘くて、
「あ、やっぱり好き」とドキドキして、

わたしの声は上ずり、要点を得ない話をした。 
もう、ダメだ。
気持ち悪すぎる、わたし。
もう、二度と会えない…。

しかしわたしの仕事を彼は認めてくれて、また会えた。
サンキュー仕事。仕事しててよかった。

次に会えたときに、わたしがいかに、彼と仕事ができて嬉しいか、全力で伝え、結果を出した(と思う)

彼は、嬉しい言葉をくれた。
もちろん仕事上でのことだけど。
その言葉の中に、仕事以外の意味を、頑張って探しているけど、もちろん見つからない。

明後日、会えるかも知れない。
今日でも明日でもなく、明後日。
確定でもないのに、今、既にわたしの膝は笑っている。

彼の名前をネットで調べて、しまって、すきになる。
やばい。すきだ。すき。すきです。

触れたい。嗅ぎたい。入れてほしい。

ものすごく本能的に、彼を魅力的に思ってしまっていて、本当に気持ち悪い。

しかし仕事上では両想いなのでそんな感情はおくびにも出さないようにしてはいるが、上手く出来ているか疑問。

だって、すきなんだもん。顔も声も体も。話し方、トーン、言葉の選び方も。
今のところ知ってる全部。

あとは下半身さえよければ他にほしいものなどない。

彼は絶対にモテると思っているけど、わたしだけに、どストライクな可能性もある。 

社会的に成功しているから、それだけで群がる女は間違いなくいるだろう。

彼が既婚者で子供がいたとしても、わたしは彼がすきだ。
資金繰りに苦しんでいて、借金まみれだとしても好きだ。
顔面と声が。どうしようもなく。
性的衝動。

わたしはひたすらに邪な妄想を、彼のセクシーなうなじや、すこし無骨な指や、薄い唇や、隠れていないあらゆる身体のパーツを見て、焦がしている。

どんな風に、わたしに触れてくれるだろうか。
どんな風に、わたしをからかってくれるだろうか。 
どんな風に、わたしにキスしてくれるんだろうか。

妄想はえげつない。
そして現実には二人は仕事をしているだけ。
彼のなんでもない一声で、わたしの身体は反応している。
恋に落ちて、
わたしの膝が笑っている



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