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図工×Canva まだ見ぬ世界

今週から図工は「まだ見ぬ世界」(日本文教出版)という単元に入りました。
簡単に説明すると、1枚の写真から創造を広げて絵に表すことです。

今回は写真の選定からデザイン、構図の検討までをCanvaでやってみました。

すると、図工に苦手意識をもっていた子供が、活き活きとした表情で前のめりに画用紙に向かうことができました。

写真1枚から世界が広がり、画用紙にのめり込む子供は多くいます。
その反面、困り感を抱える子供もいます。だからこそ、自分で試行するツールとしてCanvaの選択肢があってもいいと思いました。
その過程の一部を今回のnoteに残します。興味のある方はご覧ください。


1 写真の選択

まずは写真の選択です。
前の週の朝の時間10分ほどで教科書を用いて説明しました。
作品についてはリンク先も参照しました。

写真を家からもってきても、教科書巻末のアートカードを使用してもいいことを伝えました。また、Canvaを用いて写真素材を検索してもよいことを伝えました。

1週間、寝かせてみた結果、全員がCanvaを用いて作成することになりました。「素材を探した方が、簡単」「自分のイメージに近いものがすぐに出る」とのこと。現代っ子の思考が垣間見えました。

1枚のスライドに写真をのせる。ここで、大体の構図を考えるために、他の素材を配置してもよいことを伝えました。また、イメージを言語化して周辺にテキスト入力することも伝えました。

ほとんどの児童が30分しないうちに構図を仕上げました。
しかし、写真は入れてみたが、固まって動かない子供が1人。でも、Canvaを活用することで最後には活き活きと授業に参加できるようになったのです。その理由は、こう。

何度も試すことが可能

これはICTならではのよさかと思います。
思ったことをすぐに形にできる。

「もし、画用紙のみで授業を行ったなら」
「間違った時は消す、または、書き直す」
「何か描きたいのに、描けない」「結果、先生に注意される」

例外なく、私の学級でも固まったまま、1時間目は終わりました。
できたのはスライドに写真が1枚、のみ。
(この時間は特に言わない、待ちました)

2 背景の想像

2時間目には水彩を用いて、下書き無しで直接書き出す子供もいました。
多くの子供は鉛筆で下書きを終えてから色塗りに入りました。

さあ、あの子です。写真1枚を残して固まったまま。
そこで、担任が声掛けして、考えるきっかけとなる方法をいくつか提案しました。

方法1:マジック拡張

写真の周辺をAIを活用して生成する。
半信半疑でやってみた結果がこちら。

ほぼ写真(当然)

リアルすぎて、ひいてた。

即座に、なしと判断。

方法2:連想ワードでウェビング検索

イメージする言葉を子供から出してもらい、それを入力する。時にメモして、さらに広げる。
だめなら、次の言葉を入力する。いろいろ試してみると、シンプルな曲線で囲まれた世界に目がとまりました。

子供の表情が変わってきた。素材を背景へ動かしたり、位置を変えたりすると、写真の象と背景がつながったときがあったようだ。

「川の水と曲線がつながったらいい。そこは青色にして、周りはどんどん緑になるようにしたい。」

Canvaを活用することで、一歩目を踏み出すことができた。
1時間目に固まっていた子供自身が、豊富な素材の中からいろいろと試した結果である。

その後、真っ白な画用紙に小さな象の写真を貼り、思い思いの曲線を書いて作品づくりを楽しむことができた。

1時間目からの変化が、自分にとって忘れられなかった。

もちろん、写真1枚から世界が広がり、画用紙にのめり込む子供は多くいる。その反面、困り感を抱える子供もいる。だからこそ、自分で試行するツールとしてCanvaの選択肢があってもいいと思った。

来週は、水彩の仕上げです。
あの子はどんな色を選ぶのか、新しい発見があるのか、悩みが出てくるのか。楽しみな図工がまだまだ続きそうです。

おわりに

今回の授業を通して、noteをかきながらいくつかの気付きがあったので、自戒として残します。

  • 失敗が許されない経験をこれまでにした

  • 困ったことがあっても相談できない

  • 「自由に」が最も子供にとって重い言葉

学級経営をする中で、上記の内容にアンテナをはりながら指導してきたつもりですが、不十分なことが分かりました。
豊かな発想、自由な思考と試行ができる環境をつくるため、まだまだ自分の声掛けも磨かなければと思います。

今回の内容が、だれかのためになれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント、質問などお待ちしています。

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