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”英語屋さん”がChat GPT、Google翻訳と勝負してみた


”英語屋さん”の断末魔

勤めていた会社が昭和的なメーカーだった事もあり、外国語学部卒業という経歴だけで何か英語が必要な業務があると通訳や翻訳の業務を依頼されることが多かった。10年ほど前は未だ英語というだけでアレルギー反応を示す人が少なくなかった為、自分は通訳や翻訳だけで勝負するようなプロフェッショナルではないながらも、依頼が絶えることがなかった。ソニーの井深大さんの通訳兼鞄持ちだった方のベストセラーに”英語屋さん ―ソニー創業者・井深大に仕えた四年半”という本があるが、まさにそんなポジションだった。客観的に振り返ると都合よく使われていた面もあったのだろうが、色々と人からモノを教えてもらわなければやっていけないメーカー文系社員としては正直悪くない”社内営業”のツールだった。

ところが時代はAI、機械翻訳。人にいちいち頼まなくてもAIに任せれば翻訳や文章の要約はあっという間にできるらしい。そんな時代には”英語屋さん”の出る幕はないという事になる。

そうは言っても実際に手を動かして見てみないと見えてこないものもある。もしかしたら本当に完璧な翻訳があっという間にできるようになっていて”英語屋さん”などというものはお払い箱になっているのではという恐怖に怯えつつも、AIやGoogle翻訳が実際どこまでできるようになっているのかを手感で確かめたいと思った。結果として”英語屋さんの断末魔”となるかもしれないが、それもまた興味深い。

対象とするテキストは自分のnoteで紹介したイギリスの新聞社説からとってきた。ちょっと書き言葉色が強いが専門書ではない新聞なので、あくまで普通の人が読めるテキストという前提を設ける事ができる。

That the counterintuitive proposal was ①even ②tabled was the work of ShareAction, a campaigning charity which specialises in lobbying investors in multinational companies to vote in line with ③what it deems to be responsible political and environmental causes.

”世界を良くするNGO”が暴走する時

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