Vol.19#挑め!Leading Article/猫泥棒
その日のLeading Articleから解釈の決め手となった語彙を記録していきます。身につけば読む事がどんどん”楽”になります。
ペット誘拐に罰則を設ける法案を審議しているという話です。
🔲解釈のポイント🔳🔳🔳
①second reading/英国立法プロセスにおける第二読会。下院で法案の概要を審議する機会で、これが終わると専門員会で詳細審議、本審議と進んでいきます。法案として検討するかどうかを実質的に議論する最初の機会という感じです。識字率な低い時代は文字通り内容を読み上げて共有していた事が由来なのですが、ただ読むだけでなく審議するという事です。
②purloin/許可なく借りていったり盗んだりする事です。
③dogged/根気強い。犬はしつこく付きまとうものとされており、そこから何かを根気強く続ける様を表す言葉になっています。一回廃案となってしまった法案を諦めずに推し続けてもらわないと!という意味です。犬と猫の話ですから絶妙な言葉選びですね。
【試訳】ペット誘拐法は昨日第二回読会を経た。これは歓迎すべき事だ。一定の条件で猫あるいは犬の誘拐をした場合最大5年の懲役が科される内容が盛り込まれている。待望の見直しだ。ペットの資産としての地位は1968年の窃盗法に由来するからだ。
ペット誘拐は現実の問題である。2021年に政府はペット窃盗に関するタスクフォースを結成し、ロックダウン期間中に急増した誘拐に対応した。犬が巻き込まれた事件は2020年だけで2000件以上発生した。盗まれたペットの数に対して犬が7割を占めるものの、猫の誘拐は2015年以降4倍に増えている。誘拐されたペットの帰還率は全国平均で12パーセットで、この数字の背後には海のように大きな飼い主達の悲しみが垣間見える。単身の人にはとっては特にそうであろう。政府のタスクフォースは違法行為として、この犯罪の真の深刻さを反映する提言している。かくして提議されたペット福祉法には条文が盛り込まれたものの、その法案自体が廃案となってしまった。これを復活させるには保守党のアンナフェイス議員の犬のようにしつこい決意が必要である。また。この法案には保護を他の種に拡大する付帯条項が含まれている。サンショウウオとヤモリにも法の保護の恩恵に預かる日が近いことが望まれる。
一言コメント
ペットの飼い主にとってみれば家族を連れ去られたのと何も変わらないですから、携帯盗まれたのと同程度にあつかってもらっちゃあ納得いかないという事ですね。それにしても、なぜ猫泥棒は急増したのかは謎のままです。
英国の立法課程についてもざっくり知っとくと読んだり聞いたりするときに理解が容易になると思います。英辞郎の解説がコンパクトでわかりやすいです。
さて、最後にタイトルのcatnapはうたた寝という意味ですが、napには語源こそ違いますがさらうという意味もあります。kidnapで子供の誘拐、catnappingで猫の誘拐。油断しているうちに大切な猫がさらわれてしまうという事でしょうか。
回答
①第二読会
②失敬する
③根気強い
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