“Give Me Love (Give Me Peace on Earth) / George Harrison”
[RADIO DAYZ] 1973 あの頃ラジオから流れていた懐かしい名曲を紹介します。
1970年に解散したビートルのメンバーで、最初に本格的なソロ・アルバムをリリースしたのはジョージ・ハリスンでした。ビートルズ最後のレコーディング・セッションの最中に、このラスト・アルバムに収録したいとの思いでリハーサルを繰り返していたものの願い叶わずお蔵入りした作品を収録した、同じプロデューサー氏の下で制作されたアルバム『オール・シングス・マスト・パス』(1971年11月リリース)は、ジャム・セッション曲を含む3LPという超大作となりました。
その後バングラデシュの難民救済コンサートの開催や、そのコンサートのドキュメンタリー映画の制作に翻弄されたジョージでしたが、72年8月にその映画が公開されたのを機に、新作アルバム『リヴィング・イン・ザ・マテイリアル・ワールド』(73年6月リリース)の制作準備に本格的に取り掛かります。
そしてその先行シングルとして73年5月にリリースされたのが「ギヴ・ミー・ラヴ」です。
この時期ヒンドゥー教に傾倒していたジョージが、深い精神性に裏付けられた神との繋がりがもたらす心の安寧と、現世の物質的社会を生きる「カルマ(業)」からの解放を歌う・・・シンプルな歌詞の割には、その背景は何のこっちゃ?という概念的な曲です。
シンプルなアコギと、ジョージお得意のスライド・ギターが聴きどころのイントロと、シンプルに歌い上げる「ギヴ・ミー・ラヴ ♪」のリフレインはジョージのソロ作の中でも人気の作品になりました。そしとて6月にはポールの「マイ・ラヴ」を抜いてUSチャートで1位を獲得。元ビートルズのメンバーの曲が1位2位に並ぶ唯一の出来事となりました。
この時期の元ビートルズのメンバーによる新曲ラッシュは、個人的にもビートルズ作品に傾倒していった時期とも重なります。ラジオでも(元)ビートルズ特集のオンパレード。改めてアルバムごとに聞き直すきっかけともなり、チャートを賑わすヒット曲以外の他のミュージシャンの曲が入り込む余地なしの時期となります。
追ってリリースされたアルバムも、ほぼリアルタイムで聴くことができました。今でも大好きなアルバムです。
[追記]
スピルバーグの名作アクション映画「インディージョンズ失われたアーク(聖櫃)」の中で、ナチスドイツのエージェントが焼けたメダルを手に掴み、手のひらに火傷を負うシーンを見た時に、この『リビィング…』のアルバムジャケットを思い出しました・・・全く関係のない話ですみません m(_ _)m。
夢中になってラジオを聞いていた頃の思い出をこちらで語っています。
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