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"Bennie and the Jets" Elton John-1974

[RADIO DAYZ] 1974 あの頃ラジオから流れていた懐かしい名曲を紹介します。

73年10月にリリースされた『Goodbye Yellow Brick Road (邦題: 黄昏のレンガ路)』から、翌74年になって「Bennie and the Jets (ベニーとジェッツ-やつらの演奏は最高)」がシングルカットされます。この曲は当初シングルの予定は無かったものの、カナダのラジオ局がパワープレイし、カナダ国内でシングル化。それにつれてUSでもリリースしたところビルボードで1位を獲得。ソウルチャートでもエルトン初のチャートイン、ゴールドディスクまで獲得する大ヒットとなりました。

架空のロックバンドの物語で、ジョージ・オーウェルのSF作品に出てきそうな女性ロックン・ローラーの話だと作詞のバーニーは語っています。冒頭のチャプターに出てくる歌詞「You’re gonna hear electric music, Solid walls of sound」では、当時流行していた、様々な楽器で分厚く音を重ねる「Walls of Sound=音の壁」手法を、未来的な音と捉えているのが興味深いです。

しかしそれは決して明るい未来を象徴していなくて、見た目の激しさは現実逃避の手段で、暗く憂鬱な社会への反抗と捉えた方が良いのかもしれません。オーウェル作の小説「1984」は、超監視社会の恐怖を描いていますものね。


同じく1974年には米国以外で「Candle in the Wind」がシングルカットされます。この曲は1950年代のセクシーシンボルの大スターで、62年に自殺したとされるマリリン・モンローに捧げています。ここではノーマ・ジーン(モンローの本名)という私人に向けて歌われています。1997年のダイアナ元イギリス皇太妃が事故死した際の追悼シングルとしてリメイクされ、改めて有名になりました。
(https://www.udiscovermusic.jp/stories/candle-in-the-wind-elton-john-song)

「さようなら、ノーマ・ジーン。あなたには会ったことはないけれど、強い意志をもって生きてきたのだと思うよ」「でも風に揺れるロウソクのように、拠り所もなく燃え尽きてしまったんだよね」「亡くなった時でさえ、悲しいことにマスコミはあなたを追い回していたし」「さようならノーマ・ジーン。あなたはあのマリリン・モンローよりも素敵でした」「あなたの命よりも先に、ロウソクは燃え尽きてしまいました」・・・悲しい歌ですね。

こうした名曲揃いの大作をリリースするなど、この頃のエルトンは、彼のキャリアの中でも華々しい時期だったように思います。


エルトン・ジョンの他の曲も紹介していますので、どうぞご覧ください。


夢中になってラジオを聞いていた頃の思い出をこちらでも語っています。

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