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ツイートは「つぶやき」なのか「大声の主張」なのか

『Twitter』は『tweet』からくるもので、『tweet』の本来の意味は"つぶやき"とか"つぶやく"という意味である。

そして、『つぶやき』とは

小さい声でひとりごとを言う。「ぶつぶつと―・く」
(goo辞書より)

という意味で、他の人に聞いて貰おうという意図がないもの。

しかし、その本来の"つぶやき"の意味とは異なり、Twitterにおけるツイートは『世界中の人に聞こえるような大声での主張』となってしまっている。もう本来の"tweet"の意味合いはTwitterのツイートには存在していない。

しかし使用者の中には、本来の"つぶやき"の通りに、思いのままに言いたいことをつぶやいている人もいる。

しかし、その『思いのままのつぶやき』を見ている人は『世界中の人に聞こえるような大声での主張』と捉える。

「"主張"ならばこちらもその主張に対しての意見言っていいよね?」となりみんなで主張の投げつけあいをした結果、炎上してしまう。
というものをよく見る。
炎上は、ツイ主が"つぶやいた"つもりのものが"主張"と変わるので起きるのではないか。そんな感じがした。

じゃあ本来の"つぶやき"としてTwitterを使いたい人はどうするか。

①鍵アカにする
私も人に見せられない暴言吐きまくってる、黒革の手帳みたいな鍵アカがある。アカウント選択ミスしないように要注意だが...

②登場人物の固有名詞はイニシャルとか伏せ字にする
つぶやきなんだから主語や目的語なんて自分がわかればいい。

③「バカヤロウでございます」とか文句や批判を丁寧な表現にしてみる
これはちょっと苦しいかな…

④メジャーじゃない言語でツイートする
ごくごく一部の人しかわからない言語を使う。Google翻訳で最近追加された言語とかから選ぶとよいかも。

世間で問題となってしまうSNSの出来事は、Twitter上でのことが多い。もちろんその原因は、ツイ主の思考にあるのだろうが、上述した様に、ツイ主と見ている人の『つぶやき』か『世界中の人に聞こえるような大声での主張』なのかの捉え方の違いが原因のひとつになることもあるのではないかと感じた。


今回こんなことを考えたのは、あるレスラーがファンのツイートを引用ツイートしたことによる炎上が起きていたからである。

そのファンは、いわゆる"つぶやき"としてそのレスラーに対する感想をツイートした。否定的な感想、まぁ第三者が分類するならば”批判”になるであろう。
そのツイートは"つぶやき"なので#もレスラーのタグもつけてない。

しかし、その批判ツイートは批判対象としたレスラーに見つけられてしまった。
そしてそのレスラーは、その批判ツイートに対して引用ツイートでコメントを出した。

それによって『つぶやき』が『世界中の人に聞こえるような大声での主張』に変わってしまった。

"主張"と変貌してしまったからには、あちこちからその主張に対する感想が寄せられる。
「レスラーを批判するなんてお前は何様だ」という"批判"という感想が。

レスラーの人は晒してやろうと思って引用ツイートしたわけではないと思う。そんな意地悪な方では無いと思う。そうだよ…ね…?
ただ結果的には思わぬ方向にいってしまった。

今回の件、その批判ツイートの対象となったレスラーへ、みんなで応援や励ましのメッセージをリプで送るだけでよかったのではないか。
レスラーを批判したツイ主を叩くことは必要なかったのではないだろうか。

レスラーへの批判をつぶやいたツイ主を、"批判"という武器で叩いた人は、自分も同じことをしているのではないか。あなたのその行為はブーメランになってませんか?と。


そしてプロレスという世界で起こった今回の件で思ったことが2つある。

1つ目。プロレスは、昔から会場でのヤジとかブーイングが凄いエンタメであり、それもプロレス文化として受け入れられてきた。
ファンのヤジやブーイングに対してレスラーが反応したりして、それが盛り上げに一役かったこともあったはず。

今回のつぶやきだってそれと同じぐらいのレベルだったと思う。決して人格否定とかの酷いレベルのものではなかったと思う。

口でとばすヤジやブーイングはとがめられないのに、文字化するとめちゃめちゃ叩かれる。

う〜ん…

2つ目。今回ツイ主に批判コメントを書いていた人の中に、試合で繰り広げられるレスラーの反則行為や、反則行為をしたレスラーに対してTwitterで本気で文句や批判を書いたり、あげくの果てにはこういう試合を認めている運営会社が悪い!として会社に対する"批判"をツイートしている人がいた。

え、この批判はいいの?

自身が行っている『反則行為、レスラーや会社に対する批判』は問題ないのだろうか?許される批判であるという認識なのだろうか?

う〜む…

そもそも、、、
プロレスにおける反則行為はエンタメの要素でもある。それが盛り上がりの一役をかうこともある。
反則行為を受けた側のレスラーは反則行為に対して本気で抗議をしない。ベルトがかかるタイトルマッチを反則行為で負けたとしても、負けたレスラーはそれを負け理由にしない。訴えない。つまりそういうことである。

それなのに、ファンがレスラーの反則行為に関して、「会社の運営が悪い、そんなんでいいのか」って批判するのは粋じゃない、と私は思うよ。


自分の正義を堂々と振りかざす人は、相手の正義を受け入れない。
そもそも耳をかさない。

「正義は一つ!自分の正義は絶対!だからその正義に反することは悪である!」
になっちゃってるんだろうな、きっと。。

「人の振り見て我が振り直せ」としてTwitterを見つつ、不快になるものはそっとミュートしよう。
自分が不快になった勢いで「我が正義」を振りかざす人にならない防御策として。


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