腕時計にはワケがある　見られてますよ　あなたの腕時計

スマホ時代になっても私は腕時計が好きだ。やっぱりいつでもさっと時間を確認できるし、小さなおしゃれでもある。
朝その日の服や気分に合わせて変える。袖から見えた時の印象を想像して決める。
ちょっとふわっとした白っぽい服の時はそのまま柔らかい印象でフェイスの小ぶりのものだったり、逆にそこだけパシッとしたメタル系のものを持ってきたり。一瞬で決めるようにしている。

今はもう動かなくなってしまったのだが家族に大事に活用された腕時計もあった。
私が時計を作る体験に参加した時のものだ。参加料が1000円だったので1000円の時計ということだ。
細かい作業のすえ出来上がったもの。と言ってもほぼ職人さんに助けてもらったのだが。
黒のベルトに白いフェイス。
ごく普通のアナログ時計。
ちゃんと正確に時間を刻んだ。
そのおかげで2人の子ども達は入試の時はいつもこの時計だった。私の方は不安で毎回心配だった。他にちゃんとした時計ないのかねえ。
それでも2人とも、
「これが一番シンプルでわかりやすいし、音もなる心配ないねん。」
とのことだった。
いやはや、私が作ってんから止まる心配があるで。
もう今は本当に止まってしまったがいい時計だった。

先日会社でコピーをしていたら同僚が「腕時計、いいですね。」
と言ってきた。絶対時計好きだ。ちょっと話が弾む。

こんなこともあった。2年ほど前、上司の腕時計が何日か前からかわったことに私は気づいていた。
お？な〜んか今までのとずいぶんテイストが違うなあ。これはもしかして…
ふふふ、やっぱりね。
しばらくして結婚された。

見られてますよ、腕時計。