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小学校の思い出8 なわとびをするだけの関係

小学3年生の頃から卒業まで朝ずっとなわとびをしていた。
体育の授業で二重跳びを習ってからだったと思う。学年でもブームになった。
そこで夏休みの間朝から練習しようという話になった。
5人くらいが集まった。
まずは普通に100回。そして二重跳びの練習。だんだん上手くなって二重跳びも50回100回と数えるようになった。今思うとすごい!
その後団地内をなわとびで走って一周する。
このまま二学期も続けようということになった。これまたすごい。
ところがやはり小学生。
寒いと朝が弱くなってきた。そのうちだんだん人が減ってとうとう私とTちゃんだけになった。
なぜ私が続いたのかというと、待ち合わせ場所が家から見えるからだ。
寒い日に行くのをやめようかなと思っているとTちゃんが寒そうに肩をすぼめて道路を渡ってくるのが見える。そしてその手からなわとびがぶら下がっている。
「待ってはるで」という母の声で私はなわとびをもって急いで出かける。最初から潔く行けばいいのに。

Tちゃんはいつもニコニコして今日は何回にする?と聞いてくる。私もうだうだしてたのは内緒にして、昨日より10回多く跳ぼう、なんて頑張る。
達成感もあった。
息を切らせて喋ったり、目標まで近づくと数える声が大きくなったりして2人で笑った。白い息も温かくなった。

小学校を卒業する時、中学になるとクラブとかもするだろうからおしまいにしようということになった。

今考えてみるとTちゃんとは朝のなわとびの時以外で遊んだ記憶がない。
何年生で同じクラスだったのかさえ覚えていない。
中学に入るとさらに会わなくなった。

小学生ってなんの意味もなく一緒にいたり何かを一緒にしたりする。遊ぶというよりただ同じことを一緒にするってだけ。そこに損得もない。

今、Tちゃんに会えるならいい友達になれそうな気がするんだけどなあ。
でも基本的なことも知らないからまずはそこからかな。

休みの日は何してるの?
どんな本読むの?
音楽は好き?
ライブとか行ったりする?

また何か一緒にやりたいなあ。
二重跳びはもうできそうにないけどね。

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