ゴキゲン中飛車6二銀型と穴熊


皆さんこんにちは。タンポポです。

 3連休はいかがお過ごしでしょうか、から下書きを書いていたらいつの間にか1週間が終わりそうという……。
 ちなみに私はポケモンGOと将棋をしていたら3日が終わっていました。没頭って怖すぎますね。

さて今回は引き続きゴキゲン中飛車について考えていこうと思います。前回記事は下に載せておきますので、そちらを読んでからの方がわかりやすいと思います。

 なるべく居飛車の方にとっても参考になるような記事を目指して書きますので、お目を通していただけますと幸いです。

⇩前回記事

①6二銀型

▲4五銀は効かない

先手の▲4五銀速攻を牽制している意味がある

 先手からの攻めは▲4五銀or▲4五桂ですが、この駒組みは5三地点に利きを足していて▲4五銀に強い意味があります。具体的には▲4五銀△同銀▲同桂△4二角▲5三銀△3一角▲2四飛△2三歩▲3四飛のような攻めを消しています。

 美濃囲いにかける手数を△6二銀、△5一飛、△3二金に転換しているので、▲4五銀に強くなっているということです(※前回記事①と要比較)

▲4五桂に弱い6二銀型

結局は組み合った手順と殆ど合流する

 後手からは金美濃を目指すのが自然ですが、そうなると最終的に本手順と合流します。こうなると先手が指しやすくなります(前回記事参照)。

 「弱い」というと少し語弊があり、要は5一飛・3二金型は▲4五桂の変化を受けて立つしか無くなってしまいます。そうなると不満だということです(※前回記事①参照)

▲3八飛もあるが

後手の△5一飛は▲3八飛を想定するなら不必要な手。その1手を無駄にさせるのは自然な作戦に見えるが

 後手が先に△3二金と上がれば▲3八飛が決まりますが、基本的に▲3八飛はあまり良くないことが多いです。▲3五歩から清算した時に△5六歩が生じます。この時に後手玉が7二にいるため、△2六飛▲7四桂△同歩▲3七角のような切り返しができなくなっています。これは通常の定石と比較して明確に損。居飛車の方は気を付けておくと役に立つかもしれません。

結論:先手良し

 ▲2四歩△同歩▲3七桂は確かに有力な作戦ではあるのですが、出現頻度としては多くないと言って良いでしょう(将棋ウォーズ三段の主観ではありますが)。
 基本的には組み合いになるわけで、そうなると▲4五桂からの自然な攻めがクリーンヒットする可能性が高く後手が目指す将棋では無いと思います。

②穴熊

伸展性があるのが大きい。個人的に一番勝ちやすい変化が多い戦型だと思う。

 以前にも先手超速vs穴熊の記事は書きましたが、如何せん勝ちにくく止めてしまいました。

 しかしソフトを使わず実践的な手順を中心に調べれば恐らくこの戦型が一番勝ちやすいことに気づきました。やはり遠さは正義です。

参考記事


▲4五銀は激しくなる

この局面に限らず、▲4五銀のぶつけは有力な仕掛けになる

 ①でも書きましたが、▲4五銀の仕掛け筋は非常に有力です。普通は5一飛・3二金型なので正確に指せば無理筋(それでも▲5三銀と放り込む筋がある)なのですが、穴熊では手数を囲いにかける関係上それが間に合いません。

 普通に受けていては潰されてしまうので、遠さを活かして攻め合いに持ち込むのが重要です。具体的には△3五歩と突きます。

桂頭から攻め合いを目指す

 応手としては▲2六飛が最も多いものの、▲3五同歩や▲3四銀もありそうなところ。順に見ていきます。

 結論から言えば▲3四銀には△3六歩の攻め合いで後手有望、▲2六飛or▲3四銀には△3二金と上がるのが無難な手です。

 まず▲2六飛から。▲2六飛は△3六歩に▲同飛を用意している一方、▲3五歩と取れなくなっています。

 そこで本当は▲2六飛に△8二銀としたいのですが、今度は▲3四銀と出られた時に△3六歩の攻め合いができず先手勝ち。従って▲4三銀成を受けて△3二金と上がり、▲3四銀には△5一角と引いておけば問題ありません。

 次に▲3五同歩。一応は△8二銀と上がっても良いのですが、▲2四歩の突き捨てが無い場合も考えて△3二金と上がります。先手の指し手が難しそうですが、パッと見は▲3四歩△5一角(下図)として手が無いと思います。

先手からこれ以上の攻めが無い。一方で後手からは薄い桂頭が狙いとして残る。実戦的には後手が勝ちやすい形。

 後手からは機を見て△3五銀~△3六歩と打つのが急所になります。△3七歩成が飛車当たりの先手になりますし、仮に2九飛型でも△3八銀打のような攻めが急所になります。3七地点にと金を作ってしまえば後手の攻めは切れません。

組み合いなら受けても良い

じっくりした展開になれば穴熊の方が明らかに得だ。

 先手が決戦策を諦めた場合、上図のようにじりじりとした戦いが想定されます。このような展開は歓迎すべきで、▲4五銀には△3五歩から、▲4五桂には△4二角~△3三桂で暴れていく方針で後手指せます(参考記事参照)。

手待ちが課題

後手から打開する手段に乏しいのが課題。

 恐らく後手はひたすら手待ちするのが良く、先手から打開してくるのを待ちます。ポイントは端歩を受け、最悪千日手も視野に入れることです。

 超速も進展性がある陣形ではないので、手待ちに対して有効打があるわけではありません。後手も十分戦えるでしょう。

 


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