棋譜を載せるだけ(5/5-5/8)


①先手中飛車VS居飛車持久戦(10分切れ負け)

序盤

21手目 ▲5四歩 早くも戦機を捉えた

 ここで飛車先の交換が入れば6四銀系統の攻めが緩和されるうえに1歩入るので仕掛けやすくなります。ここから△4四歩▲5五角△9二飛▲5三歩成△同銀▲5四歩△6二銀▲7七桂△7三桂▲5三歩成△同銀▲7三角成(下図)と進みました。

33手目 ▲7三角成 先手が必勝と一手良い局面だが

勝つことの大変さ

56手目 △5四銀 ここから何を指すか、方針が大切だった

 ここからどうするかが本局における課題でした。端を取られているので最低限後手も主張があります。中途半端な手を指すと逆転しかねないと考え、時間を大きく使ってしまったのが大きなミスでした。これが15分30秒であれば問題なかったのですが、切れ負け将棋では痛手でした。

 本譜は▲8六歩~▲8五歩と飛車先を圧迫していく方針にしましたが、銀桂を左辺へ投入する展開になってしまい、効率が悪い攻めになってしまいました。

 ここでは▲6五歩~▲6六桂として中央にアタックしていく方がよかったようです。評価値はわかりませんが、中央の勢力を握ってしまうのがわかりやすかったように思います。別の方針としては囲いに手を入れるのも一考ですが非常に時間がかかるうえに端を取られているので手厚くはなりにくいです。

 本譜は残り時間に追われて逆転を許してしまいました。お相手の勝負術が見事だったとしか言えません。私も課題が残る棋譜でした。

②先手四間飛車VS端歩突き居飛車穴熊(10分切れ負け)

序盤

29手目 ▲3七桂 4四銀型に構えれば作戦勝ちが期待できた

 局面は後手で端歩突き穴熊に組んだ局面です。最近四間飛車を調べ直したのですが、当たらな過ぎて序盤にうっかりがありました。それが上図で△4四歩と突いてしまったことです。上図では先手が▲4七金と高美濃囲いを優先したことで△4四銀が成立していそうに見えます。以下▲6五歩は△4二角▲4五歩△3三銀▲2五桂△2二銀引でそれ以上攻めが続きません。かといって今いかないと△2二銀と閉まられて攻めが無くなってしまいます。

 また序盤の駒組みにも問題がありました。この将棋は先手がシステム調で来なかったので、端歩+△5二金右の2手が不要でした。端歩はどの筋に振られるかわからなかったのでともかく、△5二金右の1手を穴熊に回せていれば結果は変わったでしょう。

中盤

40手目 △8四角 後手は角を転換して対抗したが

 角の転換を優先して戦います。ただし先手の玉が▲2八玉と上がっている関係で少し微妙だったかもしれません。直前の△3一金に代えて△5一角としておき、4一金型で戦いになった方が将来的な△5一歩を用意して堅かったかもしれません。

 本譜の工夫は△4三金を保留していることで、△4三金と上がっているとどうしても▲5五歩からの捌きが防げません。一例として▲5五歩△同歩▲6四歩△同歩▲5五銀のような攻めに対して、仮に3三角型なら△8六歩▲同歩△7五歩▲6四銀△7六歩▲5三銀成△7七歩成▲同桂のような激しい変化でどうか。後手玉の方が薄いので駒得ながら指しやすさは先手にあるかと思います。本譜は△8四角▲5八飛△5五歩▲同銀(下図)と進みました。

43手目 ▲5五同銀

 ▲5八飛をうっかりしていました。これで△5五歩と手を戻すようでははっきり先手ペースと言えるでしょう。以下△7三桂▲5四歩△4二銀▲6八飛と戻られてこの将棋は終わりました。序中盤では完敗でしたね。

反省点

 実はこの将棋、最近の記事で触れた局面と殆ど同一なのです。ただその時は深く触れていなかったので、この機会に少し調べてみます。

△5一角に代えて△4二角~△7三桂とするのも一考

 本譜は先手玉が▲2八玉と上がっているので、△8四角が先手で入らなくなってしまいました。また先手が高美濃囲いになっているので、△3五歩の反撃がどこまで有力かも微妙なところです。

 そこで△4二角と引けば先手からの速攻はありません。普通は4二に引くのは妥協と見るべきなのですが、端の位を取らせていないので、先手にも主張を作らせていないのが大きいと見れば採用できるでしょう。これもこれで難しいとは思いますが、一気に攻められるということはないはずです。



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