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認知症の母 失禁したパンツは…

 今回は、排せつに関わる話題です。そういったお話が苦手な方は、これ以上読み進めないようにお願いします。 

 デイサービスからGメールで私に連絡がありました。基本的にはデイサービスとは連絡帳でやり取りしてますが、Gメールがある時は早めに対応して欲しい要件がある時…。
 ドキドキしながらメールをチェックすると、先週施設利用中に便失禁があり、リハビリパンツを貸している、返却していただくかリハビリパンツ代を利用料と一緒に払うかしてほしい、とのことでした。
 失禁!それも便!!今まで外出時に母は失禁したことはありません。下痢でもしてたのか…、だったらすぐに電話連絡してほしい、状況がわから~ん?!

 その後、私の質問に回答があり、当日の様子がわかりました。母のポケットからトイレットペーパーにくるまった下着をスタッフが発見し、便汚染していたのでトイレに誘導してリハビリパンツに交換した、便は少しゆるかったので失禁した可能性がある、その後は失禁することなく、下痢ではなかったと思う、とのことでした。交換って書いてるけど、見つかるまでノーパンだったんじゃない…。
 お出かけに着用してるズボンのお尻をよく見ると、黄色いシミが点々とありました。当日に連絡して欲しかったなぁ。

 便のついたパンツをポケットに隠す…、今後母にそういうことはやってほしくない。認知症が進行すれば、失禁は度々起きます。そういう時はデイサービスのスタッフに声をかけてほしい。母に話すべきか否か、非常に迷いました。話してもすぐにすっかり忘れるし、プライドが高いから失禁したことは認めないだろうし…。

 迷いに迷いつつ、話すことにしました。
私:「お母さん、先週う〇ちのついたパンツをポケットに入れていた、とデイーサービスから連絡があったよ。年をとるとおし〇こやう〇ちを漏らすことはよくあるの。もう90歳だから仕方ないの。そういうことが起きた時に、デイサービスの職員に相談して欲しいの。」
母:「私はそんなことしていない。誰が言ったの?」
私:「お母さんに何かあると、私にすぐに連絡があります。そういうふうになってるの。」
母:「私はもらしてない。」
私:「その時はいていたズボンにその時のシミがついているよ。」
母:「(ズボンをろくに見ないで)ついていない。」
私:「よく見て。こことか黄色いシミがあるね。お母さん、失禁したのを責めているんじゃないの。高齢だから仕方ないことなの。こういうことがあったら、デイサービスのスタッフに声をかけてほしいの。スタッフはこういうことに慣れているから、驚くこともなく、きちんと対応してくれる。まずはスタッフに相談して。」
母:「高齢者だから仕方ないって…。」
私:「もう90歳だからね。仕方ないの。もらしちゃうこともあるのよ。この間、叔父さんが家に来た時に、もらすことがあるからリハビリパンツ履いているよ、って話してたよね。伯父さんも年を取ってからそういうふうになっているの。」
母:「私はもらしてないはず。」
私:「じゃあ、これからもらすことがあったら、隠したりせずに、スタッフに声をかけてね。」
母:「高齢者だから、って。」
母は高齢者に一括りされるのが気に食わないようでした。話がそれてきたので、話題を変え、この件については終了。

 母に失禁について話をしたことはプライドの高い母を傷つけるだけの、意味の無いこと、と感じる方は少なくないと思います。今回の件、今までの服薬等で母がしてきた対応を見ると、このままでは失禁しても隠し続けると感じました。
 施設のスタッフは母が失禁しても動じないし、高齢者対応の当たり前のこととして対応してくれます。忘れてはしまいますが、それは母に伝えておかなければならないことでした。
 母は印象に残ったこと、何度も確認できるようにしむけた事は、覚えていることがあります。大事なことを話しても忘れてしまうから、本人には言わない、相談しない、が母にとって正解なのか。母の命が尽きるまで、ずっと悩みつづけるんだろうな…。

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