【福祉note】『たかさんと私』#26 病室雨漏り事件・前編
今日はリハビリを再開する1週間ほど前まで時間を巻き戻します。
たかさんの病室には、入り口と反対側に大きな窓があります。ある日、窓の上の天井部分から、雨漏りしてしまう事態が発生しました。
様子を見に来てくれた業者さんから、
「これからしばらく、窓の近くには物を置かないでください」
と言われました。
「わかりました。」
とお返事したは良いものの、実はこれが重大な問題でした。
物の置き場所に対して、とても強い思い入れのあるたかさん。
実は、窓とカーテンの隙間に「たかさんにとって、見えてしまうと気になって仕方がないもの」が大量に収納してあったんです。
「窓の近くに物をおいてはいけない」
という約束を守りつつ、
「見えると気になって仕方がない」
というたかさんの気持ちにどう寄り添うか。
たかさんのお母さんとも相談し、雨漏りの被害を受けず、たかさんの視界に入らない場所に全てのものを移動させることにしました。
膝にチューブを取り付けたたかさんが、不安になって周囲の制止を振り切って動いてしまう事のないよう、リスクをできるだけ回避しようとしていた頃の出来事です。
「たかさんの気になるもの移動作戦」。雨漏り事件の結末についてお話していきましょう。
たかさんと私が奏でる【福祉の音】はまだまだ続きます。
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