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子育てとお金の話。子どもひとり育てるのに3000万円必要って本当?

子どもを贅沢品だと言った人がいた。
「そんな言い方…!」
当時独身だった私はそう思った。

「子どもは社会の宝っていうよね?」

そして20年ほど経った今。
贅沢品というのは語弊があるけれど、子育ての財政的インパクトに驚きを隠せない。

田舎で勉強もそこそこに生きてきた私は東京の子どもたちを取り巻く学習環境にあいた口が塞がらなかった。

まず、小学校で私立に行く人も多い。
(そのために幼稚園から入る)
中高一貫校の私立に行く人も多い。
大学も、私立に行く人が多い。

なにしろ東京近辺には私立の学校の選択肢が豊富である。
一部規格外の難関私立を目指す人はもちろん、都立中高の競争が激しくやむを得なく私立中学の受験に挑むという層もかなり厚いらしいと、鈍感な私でも掴んできた。

もちろん、公立の学校だってしっかりある。

でも、人が大勢集まり、私立の選択肢が多い東京で本人のレベルに普通に合わせていると受験をして私立中高に、という流れになり、最後はやはり選択肢の数の関係で確率的に私立大へ、と「全私立コース」になる可能性が、普通に、あると知ったのだ。
医学部だとまた少し違うかもしれないけど。

いやぁ、まいったな。
と思う。
産む前にこんなことを知らない田舎な私のバカバカ。

贅沢しないで公立ルートへ!
と思っても、これまた超難関の国立でも目指そうものなら逆に受験戦争沼で大金を落とすことに。

大学受験て高3の夏からやると思っていたら都会の子は、中学高校の6年間かけて大学受験準備するのね…。高校の勉強を中学でするから中高一貫校。

それじゃ、中学受験ていつから準備するの?
というと、最上位校を狙う子たちは当然小学校受験から(そのために、幼児教育から鍛錬を積む)。そこで着いていける子が一定数いるのがすごい、これは「やらせたらできる」というものでなく子ども本人の資質もある。
それ以外の場合は、遅い人は小学校高学年で追いつくらしいけど、普通にやっていきたいと思うとやはり小学校1年生か2年生からではないか?一流の塾は低学年でもう席がいっぱいになると聞く。

それで、中学受験を見据えて、あるいは、いずれ受験することを念頭に都内の子どもたちが普通に勉強の波に乗ることを支援してくれる塾を探そうとすると、一年生くらいから入塾テストを受けることになる。

この、入塾テスト!!!
学校で習っていない内容のオンパレードである。
ええ!どうやってみんな点数取ってんの?
と呆れた私はやはり、田舎者。
超難関塾に行かせる準備をしていないもう少し緩い層でも、小学校入学前に一年生の範囲くらいは公文などで終わっているのである。

息子が小学校一年生の範囲を目安とする算数検定11級に受かって一瞬喜んだが、平均点がそもそも合格点のかなり上なのだ。一年生の秋に一年生相当の実力を証明できる子供たちがこんなにいるのかと多少ショックを受ける。

いや、学校でちゃんと先生の話を聞き、宿題をしっかりやって、高学年から自分の実力だけできちっと追いついて追い抜いていく子どもだっているのは確かだ。ただ、普通に勉強ができて普通の追い込みしかできない子どもを中学受験波に解き放つには、そこまで先取りしないといけないんだな、と思い知る(もちろん、本人の発達段階や意欲との調整は重要)。

そんなこんなで、そろばんを弾くと。

小学校は公立でも幼児期から塾に行くと300万。(塾の種類ややりようによりますが)
小学校も私立ならざっと600万。(もっと高いところも、低いところもあります)
中学受験で300万(期間や塾による)
中高でざっと600万(こちらも様々)

えっと、大学入学までに全私立は1800万ですか。小学校だけ公立でも1200万、更に幼児塾なしなら900万。 
大学は学部により様々なのでなんとも言えないけど国立四年で400万としてやはり、1300万から2200万、上は青天井。
受験のための旅費や捨てる入学金や試験料、教材費などいろいろ上乗せがある。

2人だと倍とかになるから恐ろしい。
3人とか4人とか子どものいるおうちは…。
ちなみに学費に関して小学校や塾では兄弟割の適応範囲は入学金くらいでは?

更に、塾の付き添いなんかで仕事をセーブしたり、かなりやりくりが必要になり、収入もセーブとなりかねない。機会損失というやつ。

まとめると、教育費プラス習い事と各種子どもに必要な服やらおもちゃやらで1人3000万円必要説は、かなり、妥当性が高いと考えられる。

いやー
はー

である。

田舎者の私は高校までもちろん公立。そこに900から1800万ほど課金されて大学入りする子たちが存在するなんて全く知らなかった。

でもよく考えればそうだろう。きっと、有名大学に占める都市部の子の割合は高いのだろう。佐藤ママの子どもたちの入った、国内最高峰東大理Ⅲはおそらく都市部難関校卒業生がひしめいているに違いない。稀に田舎出身の天才が紛れ込んでいる程度。

ところで、少子化対策て保育園を増やすとか赤ちゃん向けのものが多い気がするのだけど人が集中する都市部で公立の中高校を増やすと言うのはどうなのだろう?そしたら私立中高600万円が浮く可能性もあるに…学費無償化は取得制限がつくとこれが浮かなくなってしまうから元の木阿弥。子どもを育て上げる費用ってほぼ学費。

ふーぅ。

気が抜けて力が出ない。

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