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ぴか子の不妊治療記録#1

私たちの現状

数年不妊治療を続けてきて、やっと妊娠して安定期までくることができた。
妊娠までたどり着くことも私にとっては大変な道のりだったが、妊娠してからの道のりもSNSで見かけるようなキラキラ妊婦生活とは程遠いものだった。
これから赤ちゃんに会うまでまだ数カ月もの間、この不安な気持ちを抱えていくのか。楽しみより不安が勝っている。
だけどポコポコと胎動を感じる度、母性が湧いてくるのも確か。
絶対にこの子に会いたいと思う。

不妊治療のはじまり

結婚して数か月して本格的な妊活をすることもなく不妊治療を始めた。それが約4年前のことだ。
私は子供はできなくてもいいかなと思っていたが、夫は私には強く主張しなかったがどちらかというと子供が欲しそうだった。
私は結婚する前に超巨大卵巣嚢腫を摘出して、片方の卵巣はカケラほどしか残っていなかった。
生理も不順で2か月空くこともしばしば。出血も多かったり少なかったり。
生理痛も痛かったり痛くなかったり。
まさに生理不順で排卵なんて一般的なスケジュールでできている訳ないだろと思い、仕事場の近くのクリニックの門を叩いた。
最初は何項目か検査をし、とりあえずタイミング法をやってみましょうとのことになった。
飲み薬で卵を育てて、大きくなって排卵しそうな時期になったらタイミングをとりましょうと。よくある入門編だと思う。
ところが、飲み薬を飲んでもなかなか大きくならない私の卵。先生の思ったより時間がかかったらしく、排卵の時も排卵を促すホルモン注射を打ってこれから数時間以内にタイミングを取るようにとの指示を受けた。

共働きのジレンマ 夫と離れ離れ

実はこの頃、私と夫はお互いに単身赴任という形で、新幹線と電車で3時間程度離れた場所で暮らしていた。
だからタイミング法は今思うとかなりハードルが高かった。
明日してください。と言われても、それがもし平日だったら仕事を休まなければ無理だ。仕事を取るか妊活を取るか…。
でも幸いなことに1回目も2回目もタイミングは休みの日に合わせることができた。
私は会社の寮、夫は借上げマンションに住んでいたので、夫の家に私が行く形が多かったが、今思うと深夜までの仕事と休日の移動疲れでかなりへとへとになっていた。
最初は「別にできなかったら夫くんと二人で楽しく暮らそう。」くらいに考えていたのに、この頃になると私の心の中で不妊治療がだんだん大きくなっていっているのを感じていた。

不眠症

少し話はずれるが、当時の私はめちゃくちゃ心身共に不健康だった。たぶんちょっと鬱に近かったんじゃないかと思う。
不妊治療を始める1年前くらいから仕事が忙しく、自分のキャパ以上の仕事量を抱えながら、ストレスは食と酒で晴らす!みたいな生活をしていた。
飲まない日はほぼ無かったし、仕事から帰ってどんなに遅くても缶ビールかチューハイを1本は頂いていた。
そんな生活をずっと続けていて、不妊治療を始めた頃には不眠症気味になっていた。夜中に目覚めるとそこから眠れない日が続いて、次第に心も病んでいった。
さらに、仕事で新しい部署に異動したことも重なり、ストレスがどんどん溜まっていった。仕事に行く途中に横断歩道で車に轢かれたいな、とか、駅の階段でだれか後ろから押してくれないかなとか思いながら通勤していた。
仕事はうまくいかないけど頑張らないといけない、夫とも離れ離れの状況で休日も移動や不妊治療のことで頭がいっぱい。
心も体もボロボロだった。
この不眠症から抜け出せたのはそこから2年近く経ってからだ。

タイミング法の結果

そんな中挑んだ1回目のタイミング法は残念な結果だった。
先生の言う通り通院して薬も投与してタイミングを取ったが、計画通りに基礎体温は上がらないし、生理のタイミングも予定よりずっと遅かった。
全然期待していなかったのに、私は泣くほど落ち込んだ。
妊娠して早く仕事から逃げたいという気持ちもあった。そんな最低なことを考えていたから妊娠しなかったんだと自分を責めた。

2回目のタイミング法は仕事との兼ね合いでなかなか通院できず、卵を育てる薬は飲んでいたが、卵の成長具合の確認もできず、先生がこのくらいかなと言っていた時期にタイミングを取った。
待てど暮らせど基礎体温は上がらず、生理が来たら病院に行こうと思っていた。
しかし予定の生理日を何週間か超えたあたりでしっかりとした高温期が訪れた。高温期でもあまり体温が上がらない私が37度付近の体温を維持していた。
これはもしやと思い妊娠検査薬を試したところ、なんとうっすらではあるが陽性反応が出たのである!
この時は本当に本当にうれしかった。夫にも報告して、もう私の中では自分が子供を産めるんだ!と思い込んでいた。

そううまくはいかないのが不妊治療である…。

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