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映画「イットフォローズ」の感想

2015年にアメリカで公開されたデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の映画「イットフォローズ」を観たので、その感想を書く。


あらすじ

ある日、ジェイという女の子が彼氏とセックスをし、その日から得体の知れない「人のようなもの」が憑いてまわるようになった。
ただし、ジェイ以外の他人には「それ」が見えていない。
得体のしれない「それ」に追いかけ続けられるホラー映画。


大まかな感想

①性病の比喩表現だと思った
②性関係の怖さへの訴え
③視聴者によって「それ」は色々なモノに投影できる

以下に、具体的な説明をする。


① 性病の比喩表現だと思った


「セックスをすると得体の知れない人らしきものが憑いてくる」という内容だが、単純にこれは性病を可視化してるものだと思った。

「特定の人とセックスし感染する」というテーマ自体が、性病をそのまま表現していると思った。


② 若者に対し、性関係の怖さを訴えてる


今に始まったことではないが、性関係を簡単に作る若者が多くなった。特にネットが爆発的に普及した昨今はそういう関係が作りやすくなってるんだと思う。
そういった人たちに向けて「無作為に性関係を結ぶと、何かしらの代償から追いかけられる」ことを伝えてるんだと思った。

「無作為に性関係を結ぶと、何かしらの代償から追いかけられる」、それすなわち、さきほど「①」で申し上げた「性病の危険」や、「人間関係のトラブルに巻き込まれること」などだと俺は思う。

そして、それらの事態を若者に注意喚起するために、セックスをすると副作用として付いてくる「恐怖」を可視化して描いたのだと思った。


③視聴者によって「それ」は色々なモノに投影できる

「憑いてくる者」は特定の人物ではなく、毎回変化する。
性別も、外見も、髪型も、服装も、毎回変わってる。

色々と変わる理由は、おそらく前述した「無作為に性関係を結ぶと、何かしらの代償から追いかけられる」ことに繋がってくるだろう。

例えばセックスした人物が性病を抱えていたら、追いかけてくるものは「病気」だったり…

例えばセックスした人物が美人局の場合、追いかけてくるものは「ヤクザのような怖い人」だったり…

例えばセックスした人物が気の狂った奴なら、追いかけてくるものは「ストーカー」だったり…

例えばセックスした人物が誰かの扶養だったら、追いかけてくるものは「多額の請求」だったり…

こういう風に「それ」の例えは人によって違く、性別や年齢の違いによって、性関係の危険性を想像させるような作品だと思ったし、「遊び半分で変に性関係を結ぶと色んなものが襲ってくる可能性があるんだ」という警告だとも思った。


以上が俺の、映画『イットフォローズ』の感想である。

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