小説|『棄てて拾って』①
初投稿です。
①〜⑧で完結します。
ぜひ最後まで読んでみて下さい!狂喜乱舞します。
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_____202X年10月4日水曜日。
僕は、自殺した。
どうやって?
家にあるエタノールを飲んだのさ。口、喉とエタノールが通ったところは凄くヒリヒリして痛かった。それを、とても覚えている。
どうして?
特に、理由はない。
どうして?
だから、そんなちゃんとした理由なんてないって。……強いて言うなら、『積み重ね』だよ。色んなことが少しずつ、少しずつ積み重なっていったんだ。誰のせいとか、何がきっかけとか、そんな大層なモノはない。敢えて挙げるとすれば、僕の所為だけどね(自嘲)。
悲しくはないの?
いや、あまり実感がないからかな、よく分からない。今はこれと言って何も感じないな。まあ、これから感じてくるとも、あまり思わないけれど。
後悔はないの?
何も感じないって、言ったろ。
本当に?
そうさ。僕は、自分のやったことに後悔はない。あぁ、未練とかそんなものもないからな。
……………。
そろそろ、この問答も終わりにしよう。僕は17年もの月日の人生を全うした。疲れてるんだ。
……………。
ホント、疲れたな。これが救いというやつか。今なら神を本気で信仰出来そうな気がするよ。あぁ、イエスよ。
……キリスト教では、自殺は重罪だヨ。
そうなのか。まあ、何でもいいさ。僕は今、とても気分がいいんだ。死ぬって何て素晴らしいんだ!ばんざいッ!
君とももうお別れだ。最期に誰かと話せて楽しかったよ。
____『僕』を白い光が包む。そして、そこには誰もいなくなった。
……………嘘つき。
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