「モスラ対ゴジラ」サントラのれきし雑まとめ

前置きすっ飛ばし(書いてたけど面倒になった)
まぁ「ゴジラ-1.0」での再構成演奏で話題というか自分の中でも今熱いので(昨日延々聴いてた)少しまとめる気になった。

前提として、東宝特撮映画の主な作品の音楽は、CD時代初期から、作品単位での全曲発売とかされて当たり前の様に聴ける時代が到来していましたが、それ以前のアナログレコード時代はどうだったか、と言う雑なまとめです。
CD時代とまた違う点として、ビデオ時代もまだ到来しつつある?と言う、何もかもが出揃っていない時代なので、映画本編はもちろん、音楽の全体把握も気軽に出来なかった時代だった、と言うのを軽く覚えておいてください。

「ゴジラ」東宝レコード(1978年発売)


まずはゴジラ音楽が本格的に発売された伝説のレコード(後にキングレコードよりCD化)。これの前に「伊福部昭の世界」と言う、特撮に限定しない伊福部作品のサントラ盤が出ていて、それのヒットで、ゴジラ単独で1枚、と言う流れだったと言うのは割と有名でした。
そちらにはモスゴジ収録されてないので、この東宝レコード「ゴジラ」がモスゴジ曲の初登板になります。

この盤は、シリーズ全15作品から選りすぐりの楽曲でゴジラの作品世界を構築する、みたいな作りになっていて、作品ごとにブロック分けしてもいないので、現代の感覚で聴くと少し面食らうかもしれませんが、この構成が唯一無二みたいな存在感を醸し出していて、コレ聴き込んでいた世代はシーホーク号が沈んだら怪獣大戦争マーチが始まる、みたいな教育がされています(多分)

モスゴジからは3曲。

モスラの旅立ち(M-18)
小美人とモスラ(M-6)
「モスラ対ゴジラ」エンディング(M-26)

見ての通り、本作品におけるゴジラのテーマ曲は一切収録されていません。前述の様にこのアルバムの構成が現在の基本ラインとは異なるため、ゴジラのライトモチーフとしては「キングコング対ゴジラ」のM-16が採用されているので、重複は避けている、と言う事ですね。

で、この採用された曲ですが、コレで「インファント島」「モスラ」「小美人」あたりのモスラ側モチーフがほぼ網羅されてるのがわかると思います。いわゆる「聖なる泉」のメロディもエンディングで入る訳ですしね。

で、映画を容易に鑑賞できず、この収録曲だけ繰り返し聴いていたならば、モスゴジと言えばまずはこの3曲になるんですよ。
だからこそ伊福部モスラの曲は間違えようがない。
ええ。そうでしょう-1.0さん(^^;

「ゴジラ2」東宝レコード(1978年発売)

リンクはジャケ写を載せるためだけに適当に引っ張ってます。

さて、1枚目が大ヒットしたらしくて急遽同年内に発売されたと言うのがこちら。
構成的には今度は作品単位で年代順に数曲づつの収録。ただし「ゴジラの逆襲」をすっ飛ばして「怪獣総進撃」まで、そして「対ヘドラ」かえせ太陽を劇中用、そして「キングコング対ゴジラ」予告編音声で締めくくると言う感じです。
この盤で予告編の魅力に目覚めた人間も多いのではないかと思います。

「モスラ対ゴジラ」タイトル(M-1)
浜風ホテル(M-9)
モスラ対ゴジラ(M-21)
インファント島の歌(PS-19カラオケ)

この盤で以上4曲が初商品化。タイトル曲と成虫モスラ戦の音楽が来る事で、存分に本作品でのゴジラテーマが堪能できる盤でした。
浜風ホテルは劇中未使用だけどチョイスされてるのが今考えたらよくわかりませんがwコレだけ初期に商品化されてる偉大な曲なんですよねw
「インファント島の歌」はいわゆるマハラモスラのカラオケです。当時はまだあの曲にマハラモスラと言う名前は与えられてなかった、と言う証拠にもなります。
また、ザ・ピーナッツの盤権はキングレコードだった為、この当時はメーカー跨いでの収録など夢のまた夢だった様なので、カラオケなんですね。
そんな事情は特にライナーでも説明されておらず、映画未見だと原住民の奇声(^^;ばかりのこの曲のありがたみがわかりませんでしたw

「怪獣王ゴジラ(上)」日本コロムビア(1980年ごろ?)

今でもCD版が買えますw
東宝レコード盤が店頭から消えた頃に登場したコロムビア盤。上下巻で発売され、東宝レコードとの収録曲被りは極力避けつつの構成で、待望の商品ではありましたね。

決闘!モスラ対ゴジラ(M-21)

被りは避けつつ、と書きましたが、モスゴジに関しては東宝盤にも収録されていた成虫モスラ戦の曲が、しかも収録時間の都合で短縮編集されての収録と言う扱いですw
言い換えればそれだけ東宝盤で代表モチーフは揃ってたとも言えますね

このレコードはむしろ、東宝盤では扱い低めだった伊福部作品以外の曲が多く提供されたと言うのが大功績です。この上巻ラストは「ゴジラの息子」エンディングで締め括りますしね。最高の締め。


「伊福部昭映画音楽全集5」キングレコード (1982年)

お高い復刻版セットならまだ買えますw

これ一般映画含めた伊福部音楽全集という画期的な商品なんですが、コレがあったおかげで、続くゴジラサントラブームが到来したと思ってます。

テーマ1(M-1)
テーマ2(M-18)
テーマ3(M-26)

3曲収録されてるんですが全部ダブりです。この盤の収録曲は全部こんな感じでMナンバー記載も無かったので割と大変だったですね。

「SF特撮映画音楽全集3」キングレコード (1983年)


CD版がまだ買えますw
前年の伊福部全集に続いて今度は東宝特撮全体的に10枚にまとめると言う待ってました商品。
コレまで発売された商品との被りは極力避けると言う方針も生きていて、かなり潤いました。

巨卵漂着~小美人とモスラ(M-4,M-6,M-7)
ゴジラ出現!(M-12,M-14)
インファント島のテーマ~小美人の祈り(M-16,PS-99MIX)
幼虫モスラ誕生(PS-19MIX,M-24)
モスラ対ゴジラ(M-25)

この盤では5トラックに全10曲の収録。M-6だけ被りですね。
発売がキングレコードだけに、待望のザ・ピーナッツ歌唱入りの商品化です。
M-25は幼虫モスラ対ゴジラで8分超の1曲ですがフル収録されています。10枚全集だったからこそ可能だったのかも知れません。
で、収録曲見てわかると思いますが、後に曲名として固定される「聖なる泉」も「マハラモスラ」も使用されていません。まだこの段階でもそう言う曲名ついてなかったんですよね。
じゃあどのタイミングであの曲名が出てきたのかと言うと、この商品と同時期に発売されたアルバム「ゴジラ伝説」で「聖なる泉」が、翌年1984年に発売された「ゴジラ伝説III」で「マハラモスラ」と言う曲名が登場します。
それ以降、サントラの方でもこちらの曲名が採用されていき、平成時代にはもう正式名称みたいになってた、と言う経緯だったかと!
(間違っていたら訂正いただければ)

「SF特撮映画音楽全集特典盤」キングレコード (1983年?)

コレ以降の商品、資料散逸してて今記憶だけで書くので詳細わかったら訂正なりしますが。
先の全集10枚を全部買って応募券送ったら貰えた未収録BGM集がありましてね。
そちらでの初収録とかあったんですよ。

未収録BGM(M-2)
未収録BGM(M-13)
未収録BGM(M-20)

まぁ特に曲名はついてなくてMナンバーだけ載ってました。全部コレまでに洩れたゴジラテーマ曲バリエーションですね。M-2は冒頭で謎の物体拾い上げるアレですが。

「SF特撮映画音楽主題曲集1」アポロン音楽工業(1983年)

こう、類似商品が他メーカーから出たりするんですよw
コレ、東宝特撮の主要作品をゴジラ中心に収録の全2巻で、レコードではなくミュージックテープ、カセットテープ商品でして、レコードよりも死に商品じゃないだろうか
CD時代に再構成して似た様なの出た記憶ありますがそっちは今回割愛

なおコレも売れたので後で東宝特撮の残り作品、ガメラ、それ以外他社作品であと3巻発売されます

駿河屋での買取250円!w

メインテーマ(M-1)
モスラの旅立ち(M-18)
ゴジラ雷撃B作戦(M-23)

3曲収録されてますが、初収録はM-23ですね。もうこう言う感じに少しづつ補填されていくので、買わざるを得なかった訳です。

「SF特撮映画音楽全集 別巻<ヴォーカル編>」キングレコード (1985年)

こう言うのも出てたんですよ
この盤のアレなところは「キスカ」とか「100発100中」とかも入れてるところw

小美人の祈り(PS-99カラオケ)

この1曲のみだったかなと。初出です。

「ゴジラ・東宝特撮映画音楽全集」日本ディスクライブラリー(1985年)

流石に買えませんw

コレ多分この時代発売だと思うんですけど、通信販売限定のカセットテープ10巻セット商品だったんですね。現金書留使ったよねw
これの歴史的快挙はいくつかあるんですが、
「モスラ」今で言う序曲の初収録
「三菱未来館」ほぼほぼ全曲を初収録(モノラル)
なんてのが主でしょうか。「さよならジュピター」サントラ盤未収録曲とかもここに入ってますしw

で、モスゴジの場合

小美人とモスラ(M-6)
インファント島(M-16,M-17)
モスラの旅立ち(M-18)
ゴジラ対特車隊(M-19)
放電攻撃A作戦(M-22)

以上収録で、被りはあるものの初収録が3曲も!あるんですね。大分埋まってきましたw

「伊福部昭 特撮映画音楽 ベストコレクション」東芝EMI(1985年か86年)

https://aucfree.com/items/n297276467

オークファンのページだけど参考に貼っておきます。

これはもうアナログ音盤の末期も末期の商品だと思います。存在知らない人も多いんじゃないかなと思ったり。
この後に及んでまだ未収録とかあったわけですが、その辺りを網羅していく勢いの商品だったんですよね。
続くのかと思いましたがこの4枚(同時発売)で終わりまして、次にはもうCD時代に突入して、完全収録盤などが出現することになります。

メインタイトル(M-1)
巨卵漂着(M-4)
謎の物質(M-11)
インファント島(M-15,M-16,M-17)
成虫モスラとゴジラ(M-21)
幼虫誕生(M-24)
エンディング(M-26)

コレだけ入ってますが、初収録はM-11とM-15くらいで、時間にして50秒くらいですねw
ただこの時代だと、旧盤の入手が困難になってきていて、それらのフォローをする意味でのその段階でのベスト構成を目指していたんじゃないかなと。
成虫モスラ戦のフル収録は実に東宝レコード以来ですし。

「完全収録 伊福部昭 特撮映画音楽 東宝篇3」東芝EMI(初版は1986年かな?)

リンクはヤフオクなのでいずれ消える

で、コレがCD時代に登場します。劇中使用テイクの全曲収録ですね。別ディスクにはNGテイクも数曲入ってますが割愛

全曲収録なのでここでは曲名並べませんが、初収録分だけ並べておきます。

静之浦の巨卵(M-3)
小美人のテーマ(M-5)
モスラ去る(M-8)
ドーム点火(M-10)
聖なる泉カラオケ(未)(PS-99カラオケT1)
モスラの歌(PS-102)

コレだけ初収録で、アナログ時代で大体網羅出来ていたのがわかりますね。バリエーションの残りとかそんな部類。

曲名見るとわかりますが、この商品でついにサントラ盤でも「聖なる泉」が採用されています。「マハラ・モスラ」も同様。今では正式名称扱いですが、遡ればそんな歴史も実はあったのだ、と言う。

以降の商品は知りませんw
と言うことで雑まとめ、完。



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