【レース】Mt.富士ヒルクライム 2024 72分17秒
3年目の富士ヒル。悔しさが残っているうちに備忘録として記します。
似たようなレポートはごまんとありますが、誰かの参考になるかもですし。n数なんて有れば有る程良いからね。
例の如く長い長いレポートです。
プロフィール
Age︰28
Height:175cm
Weight︰66kg前後
FTP︰303w (約4.6倍)
Bike:SPECIALIZED S-WORKS AETHOS
ホテルに体重計が無かったので当日の値は不明。
FTPは1週間前にZwiftのFTP Test(Short)で計測。
最大心拍は198くらい。
準備
前日まで
金曜有給を使い、チームメンバーで乗り合わせて車移動。広島からはるばる700km。ホテルは2泊とも御殿場市内。
フルレストにして移動のみで金曜は終了、土曜日10時頃受付の為会場入り。
刺激入れがてらに自走で翌日の駐車場下見。富士山パーキングから全国育樹祭記念広場まで、5〜6倍インターバルを数回繰り返して心拍180bpm程度まで上げておく。狙い通りガーミンはピーキング判定。
受付して物販を見て回り退散。昼とも夕食ともつかない16時頃ほうとうを食べて糖質補給。たぶん食べ過ぎで体重過多。
寝る前に金グリ(テアニン)とミトロングV、2RUN、睡眠導入剤をプロテインで流し込む。遠足前日は眠れないタイプなので。
加えて物販で購入したデュアルソース食、Maurten Drink mix1袋を8割方摂取。Weight/¥で言うとスタバのなんとかフラペチーノも真っ青なクソ高ドリンク。体重を増やさず効率的に糖質摂取できるかと思ったが、今にして思えば吸収が早すぎて無意味だったかもしれない。
21時少し前に就寝。
当日
3時起床。
海苔無しのおにぎり2つとミトロングVを摂取、持病の腰痛対策で腰にテーピング。
4時出発。
行きしなであんぱん(粒餡、こし餡が良かった)を追加投入。
5時頃全国育樹祭記念広場の駐車場に着。
霧が出て空気はひんやりしているが、雨対策で全身に塗り込んだワセリンが多少保温してくれてるのか然程寒くない。
駐車場までの登りでウォーミングアップ。1回175bpm程度まで上げるだけで終わり。TSS10くらい。
出発前にACTIVEのスピードジェル、2RUN、β-アラニン、カフェイン錠剤を投下。一応1週間程はカフェイン断ちをしていた。
昨晩2割残したMaurten Drink Mixをボトルに溶かす。口を湿らす程度で良いので100ml程度。
6時20分頃出発。
寒くないなんて言ったけどあれは嘘。北麓公園までのDHは凍える。ベスト1枚重ねただけでは辛い。あと1km長かったら死んでた。
第3ウェーブ組としては遅めの会場入り。
スタート待機列最後尾に着け、ゲートまで列が進むのを大人しく待つ。
寒さか武者振るいか分からないが少し震える。
毎年のことだけど人の数が凄い。わざわざお金払って自転車で富士山登ろうとする人間がこんなに居ることが驚き。実はマイナースポーツじゃないのではと錯覚してしまう。
7時近くにようやくゲートまで辿り着く。クリートを嵌め、いざ出走。胎内洞窟入口交差点までのパレードランはのんびり進行。チームメンバーとは離れ離れになったが、マイペースを守る方が速いので気にしない。交差点を曲がり24kmポストを確認、ガーミンのラップを切る。
レース開始
スタート
僅か1時間強、24kmの旅路が始まる。半年間のトレーニングが試される時。
今回はゴールドペースで行けるだけ突っ込んで、死んだら70分狙いに切り替える脳筋作戦。我ながら馬鹿だと思う。
PWR4.6倍なら70分は堅いと踏んでいるので、トレインに頼ることでどこまでゴールドへ迫れるかを試したいと考えていた。
記事タイトルにある通り、これが大誤算でこの後爆死する。思い上がりも甚だしい。
1合目まで
1km刻みのタイム表とにらめっこをしながら作戦通りに突入。分不相応な特攻を仕掛ける以上、トレインを募ることも出来ないので単騎。早々に玉砕して他の参加者の足を引っ張る事態はNG。
第3ウェーブとはいえ後方スタートなので、大半の参加者を追い抜いていく。1合目下駐車場まではゴールドオンスケで進行。アベレージ約4.5倍。
駐車場を過ぎ振り返ると、いつの間にか自分を先頭に6名程のパックが形成されていた。心拍185bpmを超え、さすがに潮時と判断し先頭交代。しかし、後端に縋り付こうとするも気が緩んで全く踏み直せず失速。図らずも使い捨て発射台と化した訳だが、あの中の誰か1人でもゴールドに届いたのなら無茶をした甲斐があったと思う。
2合目まで
辛過ぎてほとんど記憶が無い。アベレージ4倍程度まで低下。心拍は170台に。
時折追い抜いていくトレインに乗ろうとするも、10秒と保たず。
70分狙いで貯金を食い潰す方針へ。
3合目まで
地獄の苦しみ。更にパワーが落ちアベレージ3.7倍。心拍も160台後半に落ちたが、感覚としては上げたくても上げられない感じ。藁にも縋る思いでスピードジェルを投入。
完全に死んでいたが、自分を追い抜く2人組に追い縋り3人トレインでローテを回す。残念ながら2,3回のローテで1人、2人とドロップしまたもソロ登坂へ。短い時間ではあったが、1人では踏み直せなかったと思うので感謝。
まだ70分狙える。
4合目まで
本当に記憶が無い。
パワーの低下は底を知らず、アベレージ3.55倍。
気分はI'm gone. I'm dead.
カメラを発見した瞬間だけダンシングをする。
ログを見返すと、このあたりからケイデンスが90を下回るように。心拍も区間平均167bpmと、かなり低い。
ケイデンスが落ちたことで普段の前乗りが出来ず、コスパと重量だけで選んだサドルに体重が乗る。おかげで坐骨に痛みが出始めて集中力も低下。
70分のタイム表に対しついに遅れ始める。
全く力が入らず、厳しい現実を悟る。
5合目(フィニッシュ)まで
奥庭駐車場まで3.4倍。最早L2。サイクリングしてんとちゃうぞ。
70分は完全に諦め。シルバーは死守しなければいけない為、踏み止めようとする気持ちを辛うじて繋ぎ止める。
スプリット区間手前で5名程のトレインをキャッチ。追い抜くが付いてきてくれる。この人数で平坦区間へ突入できればかなりのアドバンテージになる為、脚を緩めてローテに加わる。
しかし奥庭の登坂で前方中切れ。間を埋めにかかるが追従してくれずトレイン崩壊。先頭も辛そうだったので前に出て牽引するが、そのまま差が開き、登り切る手前で完全ソロ体制に。
ここしんどいよね。分かる。
待つことも考えたが、パックは20m程後方。諦めて平坦区間を単独で駆け抜ける覚悟を決める。なんか毎年独りなんだけど。
当然パワーは上がらず、230w3.5倍が精一杯。
空気密度が薄いのか追風なのか分からないが、それでも38km/h程度は出る。
ひたすら追い抜き続けるが、2つ目のトンネルを抜ける頃には失速し35km/h。振り返ると1名付いて来てくれていた為、ローテ頼めないかと叫ぶ。
威勢の良い返事と共に、リクイガスジャージのおじ様が下ハンダンシングで飛び出すので食らいつく。瞬間的に45km/h近くまで加速。
最後の登りへ突入すると、先に行けとジェスチャー。あんたマジでカッコいいぜ。
失速するおじ様の意思を継ぎ、トンネル過ぎからダンシングでラストスパート。永遠に続くかと思うような登りを越えてようやくフィニッシュ。
手元タイムは1時間12分前半。
チームメンバーと合流して記念撮影、ストレスフルな下山を終えて完走証とリング、暖かいうどんをゲット。正式リザルトは1時間12分17秒。年代別順位は78/450でした。
反省
良かった点
爆死した後でも、自分を追い抜く全てのトレインに乗ろうとした。ほぼ失敗したが、3合目手前でのローテが無かったらシルバーも危うかったかもしれない。
珍しくコンディショニングに成功した。これを定番パターン化していきたい。
悪かった点
頭。これに尽きる。パワーダウンする富士ヒルで開幕L4は無謀。なんで70分狙いで余裕あれば上げてく方針にしなかった???
野呂山やアルプTTなど、30分前後の強度でしか練習をしていなかった。1時間以上踏み続ける練習で配分とメンタリティを養うべき。
タイム表の文字が小さ過ぎた。事前にテストすべき。
Maurtenが濃過ぎて咽せた。事前にテストすべき。
スピードジェルが甘過ぎて咽せた。これは事前にテストしてた。ただレース中は初めてだった。併用するボトルは水にした方が良いかもしれない。
次回に向けて
ここからは分析と目標策定のお時間。
無謀が過ぎたとはいえ、本番環境で1合目まで4.5〜4.7倍を維持できればゴールドペース、トレインならもう少し下がる、という知見が得られたのは収穫。
最終的な平均パワーは3.8倍強。富士ヒルでは出力1割減などと言われるが、試走含め過去数回のデータを見返すと、自分の場合はFTPに対し15%強の低下が確認できる。比較的高地の影響を受けやすい体質なのかもしれない。
脳内サイクリングによると、今の体重でゴールドを獲るには平均290w必要。完走タイムが縮むので踏む時間も減るが、ひとまず考慮しないでおく。15%ダウンを加味して必要なFTPを逆算すると約341w!!!大体5.2倍!!!?!!?!???
次戦は石鎚山ヒルクライムの予定です。
20-30分領域は得意なので年代別入賞を目指します。
使用機材
SPECIALIZED S-WORKS AETHOS
R9270 DURA-ACE
DURA-ACE C36
MAXXIS HIGH ROAD SL 25C CL
Magene EXAR
Favero Assioma Uno
TNI CarbonFly
Bontrager Aeolus RSL VR-C
SUPACAZ SUPER STICKY KUSH STARFADE
TRiPEAK Jetstream Pro2
Wishbone BSA
Garmin Edge 840 solar
Muc-Off Ultrasonic Chain Optimization
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