【詩】あっけらかんと。

あっけらかんと。
君は私を見つめ返す。

澄んだ２つの瞳に見つめられると、
嬉しいような、恥ずかしいような。
妙に居心地がわるい。

わかっているの、心の奥を？
よんでいるの、心の内を？

そんなこと面と向かってきけないから。
黙って俯くしかないんだよ。

なのに君は臆せずに。
あっけらかんと微笑み、話し始める。

いい天気ね。そう思わない？
あぁ、いい天気だね。

繰り返すだけの言葉のワルツ。
ステップがわるいのは私だけ。
軽やかなステップは君だけで。

あぁ、気の利いたセリフが言えたなら。
きっと、もっと、楽しいのに。
きっと、もっと、君につりあえるのに。

それでも君は、あっけらかんと。
もどかしい私に微笑みかける。

あなたといると楽しいわ。
ありがとう、と。
最高の笑顔で語りかける。

なんだかむず痒い気持ち。
けれども、満たされていく不思議な心地。

あっけらかんと君は微笑み、
そっけなく私は頷く。

これでいい、今は。
これがいい、今の2人は。

あっけらかんのマジックアワー。
願わくば、いつまでも続いておくれ。

Bless you:)