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私なりに書き方の進めその⑥『どじょう』

自分はどちらかというと自称クリエイター、自称芸術家、自称小説家として、非常にプライドが高く、リアルで仕事している時には腰の低いいい人なのに、文章に関してだけは頑固親父で、何が言いたいかというと、我流でガンガンやっている人です。

ガンガン!(ラッコのように何かに石を当てて割っている)

そんな自分が偉そうにこんなところで書き方なんて宣っているのを見ると、自分の中のツッコミ担当が、

「お前がまず習えっ!」
「あいたー!」

背の低い小人みたいなツッコミ担当が自称クリエイターの自分の頭を、ものすごい跳躍力でジャンプしつつぶっ叩いた気がする。そうですね。私、修行中の身なのでさもわかった風なことをいう前にもっと偉い先生方の書いた小説術みたいな本を読んで勉強したほうがいいのです。今、うまくいかなくて困ってるのですから。ま、でも、そんなことは置いといて。頭に浮かんだことは書いて整理してみようシリーズ、今日はどじょうだ。

文章は流れです。するすると逃げてゆくどじょうを追う作業です。このどじょうは一匹でなければなりません。文章を書いていると、書きながら考えているから「あ、そういえばあれも」と混ざってしまうことがよくある。そうすると流れがクリアにならないのです。まず一匹を追う。それを取り上げてから、もう一匹目に移る。

そして、もう一つ、文章には必ずメインディッシュがある。そこでメガホンを持って叫びましょう!

「酒はちゃんぽんするな!」
「わかった!」

この文章のメインディッシュは『酒はちゃんぽんするな』であり、このメインに辿り着くまでに何匹かのドジョウを読者は追ってきているのである。誘導されてこのメインに辿り着き、

ジャジャー、ジャジャー!(←ベートーベン的な?最高潮盛り上がり)

とともに頭に叩き込む。そうか、酒はちゃんぽんしてはいけないのだ。文章の勝利である。アル中が一人減ったぜ。しかし、人間は欲張りなのである、ついつい別のことも一緒に言いたくなっちゃうのだ。

「酒はちゃんぽんするな!女は同時並行で1人以上と付き合うな!肴はあぶったイカでいい!」
「わかった!酒はちゃんぽんするな!女はほどほどにだな!」
「ちがーう!肴はあぶったイカでいい!」
「なぬ?」

すると一気にクリアではなくなってしまうのだ。今まで無料で協賛してくれていたベートーベンを背景で流してくれた楽団もガタガタと椅子を引きいなくなってしまうだろう。

マイナスの美学、マイナスの美学である。
要素を減らして言いたいことをクリアにしろ!

ただですな。この言いたいことのポイント!これが、書く前からわかることはなかなかないのです。人間の思考は赤ちゃんとかなら、(赤ちゃん失礼!)単純で、漏らした、とか、腹へった、とか、暑い、寒いとかかもしれないけど、人間は動物の中でも比較的大きな脳みそを持ってますので、物心なんかついてくるとわりとくるくる、くるくる、ものを考えていて、二段活用、三段活用、四段活用、行けー!五段活用!

うりゃあああああああ!(←ストレス発散に書いているだけ)

くらいになってくると頭の中でもう何考えてるのか実は自分がよくわかってないってことですよ。書いて整理しましょ。

するするするする

すると一緒に二匹のどじょうが出てきて本来なら別のテーマを同時並行で考えだします。すぐ推敲する必要はない。とりあえず好きなようにダラダラと書いてみましょう。

ダラダラ、えへへへへ

書き切ってから、要素ごとに分けて組み立てます。ここでもう一度戻る。マイナスの美学。ポイントとポイントに行きつく筋立てを少なめに取り出す。そして言葉を補いながら無理なくそのポイントに辿り着く流れを作っていきます。

反対に、同じようなことを二度も三度も繰り返してる。迷子になっちゃって同じところをぐるぐる回ってるようになっちゃうこともある。これは重複をカットして短くしなければなりません。

へのへのもへじへへののもへじへもへのじのも

それ、もしかして、へのへのもへじだけでいいのでは?同じことを少しずつ何度も変えて書いていませんか??

ジャジャーン!(←サービスでここにも音楽が)

それでは!文章はドジョウを一匹ずつ追い、メインディッシュを中心に、要素を入れすぎずマイナスの美学で、そうすればあなたにも無料管弦楽団がBGMを流してくれます、でした!

(優等生、お笑い芸人共著)
2024.04.24

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