オードリーⅡ VS ビオランテ 「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1986年)」
今トイレでアボカドを育てている。アボカドはこの間スーパーで買ってきたやつだ。中に入っていたタネを捨てずに、まずは芽が出るまで慎重にシンクで水やりをして、少し割れて芽が見えてきたらそのまま小さいガラスの瓶の中に入れた。
出芽するまではなかなか時間はかかったが、一旦そうなるといままでの遅さが嘘みたいに根は伸びてゆき、芽も日に日に高くなって行く。このままじゃガラスの小瓶では収まりきらなくなりそう。
そう言っていた矢先、へにゃり、とせっかく伸びた芽が途中でぐにゃりと曲がっていた。
まあやっていることといえば定期的に水を変えるくらいで、ろくな肥料はやっていないしそもそも土に植えていないので、タネの頃に蓄えてきた栄養もそろそろつきかけているのだろう。
今ここで枯れてしまっては困る。別に次のアボカドは収穫できなくても、せめて観葉植物ぐらいには育ってほしい。
何か特別な肥料、それさえあれば元気になるのか?と思った矢先、ふと人差し指に季節外れのささくれができていたことを思い出した。
ここはリック・モラニスに倣って、ささくれを無理矢理剥がし、血を数滴与えてやろうか。これがオードリーⅡにならないという保証はないけれど、ただせっかくバケモンになるなら牛一頭丸ごと与えてビオランテまで大きくするのも悪くないかもしれない。いや、牛一頭じゃ足りないか。
とにかく、1986年の「リトルショップオブホラー」には採用されなかったもう一つのエンディングがあり、そして採用しないにはあまりにももったいないほどの、手のかかった特撮シーンがある。
なるほどこれはのちにvsビオランテへと影響を与えたわけだ。もっといえば最後の特撮シーンは84ゴジラからも影響受けているのかしら?と思ったりして。
ただオードリーⅡは大きくなってもあの嫌味たらしい姿と性格は変わっていなかった。
ビオランテといえば、形態ごとに変化して行くにつれ、うちに秘めた凶暴性をだんだんと露わにしていっている(ゴジラ化している)
あれから四半世紀と10年。いまだにビオランテは登場することがない。いや他にもリメイクされていない怪獣なんて、むしろそっちの方が多いでしょう。
ただいつかオードリーⅡも、ビオランテも新しく翻案され、そしてスクリーンに映った姿をぜひみてみたいと思う。
明日朝起きたら水を替えてやると同時に血を垂らしてみよう。そうしてどんどん大きくなって、アボカドのかわりにぱっかりと、大きく開いた口の中には牙がびっしりと詰まっているのだ
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