中学生だった頃の私へ
中学生だった頃の私へ
あなたは本当に優しい子でしたね。
愚痴も文句も悪口も言わずに、みんなに平等に接することの出来るように心がけて。
嫌な顔も態度も表には決して出さずに、一人でとてもよく頑張っていましたね。
あなたがそんな優しい子になったのは、近所のお姉さんから
「り。ちゃんって何言ってるかわかんないよね笑」
と同級生の前で半笑いで言われたことが一つのきっかけでしたね。
あの時は本当に悔しかったし、悲しかったよねぇ。
当時小学校2、3年生くらいだったけど、幼いなりに傷ついたね。
でも自分でも薄々気づいてはいたんだよね。
その頃の私はお喋りが大好きで、親がよく自分の話を楽しそうに聞いてくれるものだから、友達にも無意識に自分の親と同じように接してしまっていたね。
友達の話を遮って、自分の話を始めてしまったり、話が纏まらずに頭に思い浮かぶ単語をそのまま発したりしていたんだよね。
¨自分は変なんだ¨って分かっていたからこそ、改めて言葉にされると深く傷を負ったよね。
だから、せめて普通の人間に、みんなから受け入れられる人間になろうとして、優しくなろうと決意しましたね。
それが小学校4年生くらいの時だったかな。
中学生になって、あなたが与え続けたその優しさは、目に見えてわかるようになりましたね。
自分のことを好いてくれる人は増えたし、おだててくれる人も増えましたね。
そして周囲から「優しいね」と言われるたびに、自分が受け入れられているような、認められているような気がして心の中で毎回めちゃくちゃ喜んでいましたね。(笑)
その言葉を聞きたいがために生きているようなものだったかもしれない。
おまけに聞き上手にもなったね。
本当はお喋りが大好きなのに、みんなの話を聞くことに徹していました。
だから自分に興味を持ってくれる人のことが好きだったね。
でもね、あの頃のあなたは本当に無理していたと今でも思うよ。
当時自分でも「私、無理してるな」って正直分かっていたよね。
毎回人と接すると必要以上に気を遣って、疲れていたね。人が立ち去ったあとは肩の荷が降りたと思うくらい。大きなため息が出ていましたね。
¨優しい私¨が負の感情を表に出すと、嫌われるんじゃないか、みんなが離れていってしまうのではなかと考えてしまってなかなか怒れなかったりしましたね。
だから我慢出来ずに静かにキレてしまった時は、一人でものすごく後悔していましたね。
そして当時のあなたはHoneyWorksさんの音楽が大好きでした。
特に早坂あかりちゃんが大好きだったよね。
そんなあかりちゃんに憧れて、可愛いのに無理しているあかりちゃんに憧れて、あなたもそうなろうとしていましたね。
そうすればもちたのように自分のことを分かってくれる、受け止めてくれる人が現れるんじゃないかと密かに期待していたね。
でも聞いてください。大事なのは¨まずは自分のことを大切にすること¨ですよ。
そしてあなたは高校生になりました。
このままでは本当に自分が壊れてしまうと思い、思い切って無理をしないで、自分を演じることなく過ごしてみましたね。
そしたら以前より自分のことを慕ってくれる人は減ったし、昔からあなたのことを知ってくれている人には最初はびっくりされたと思う。
でも、みんな拒絶しようとはしなかったでしょ?
本当によく頑張ったね。
正直、自分を演じないで生活することに悩んだよね。
怖かったよね。
感情を表に出すことで、高校では3人の子と縁を切ることにもなってしまったけど、それがあなたらしい生き方でもあります。
お陰で今の私は、無理せず、自然体で人と接することが出来ています。
まあまだ怒りを全面的に出すことは出来ないけどね。(笑)
ゆっくりでいいんだよ。でも、感情を無理に出そうとしなくていいんだからね。
どんな自分も私だし。
どんなあなたでも、そんなあなたを受け入れてくれる人はきっといます。
愛してるよーーーー!
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