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短編 中編

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短編や中編、その他になります。
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#妄ツイ

秋の空は七度半変わる

「なあなあ、早よ乗らんと置いてかれるで」 「ん? ああ、小坂か」 「小坂か……ちゃうわ、…

銀蔵@妄ツイ
6時間前
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蛹は羽化して、 参(終)  

 凪紗たち坂道高校バドミントン部は、エース凪紗の活躍もあり、団体戦二回戦を接戦の末、見事…

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蛹は羽化して、 弐

 全国大会を明後日に控えた最後の練習日。 「凪紗先輩! これ、タオルです」 「ん、ありが…

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蛹は羽化して、 壱

 私は、その試合を生涯忘れることがないだろう。    中学三年生の夏休み。  たまたま姉の…

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同期の大園 AFTER_STORY 3. 新居にて

「お邪魔しま~す」 井上「おお~、ここが二人の愛の巣か~」 武元「いや、言い方っ」 俺「…

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同期の大園 AFTER_STORY 2. 一畳バトル

   六畳一間。  我が家の和室の大きさである。  その中央にて、背筋を伸ばし正座をする…

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同期の大園 AFTER_STORY 1. 二人

「先輩」 「ん?」 「ん?」  二人して同時に振り返った。 後輩「あ、奥さんの方じゃなくて」 私「ねぇ! 奥さんだって! えへへ……奥さんだって!!」  嬉しくなって思わず彼の肩を叩いた。 彼「痛いッ痛い」 後輩「あの~」 彼「ああ、悪い。どうした?」 後輩「頼まれていた分の仕事が終わりました。お納め下さい」 彼「どれどれ……うん、完璧だ。……ちょうど時間だし上がっていいぞ」 後輩「そうですか。では、僕はおっぱ……間違えました。歯医者に行こうと思います。

頭隠して尻も隠して

「はぁ~……先輩、今日もカッコイイなぁ」  屋上に這いつくばる私。双眼鏡越しに見る先輩の…

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夏の鈴

「そんなところで寝てたら邪魔なんだけど」  畳の上で寝そべっている元幼馴染を足蹴にして、…

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続・夏の魔物 肆(終)

 〇〇がいると陽子に教えられて、私は日向モールへと来ていた。 「……懐かしいなぁ」  離…

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続 ・夏の魔物 参

「解決策はないのだよ」  と池田さんが言った。 「ただ、これといって害もないのだがね」 …

銀蔵@妄ツイ
2週間前
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続・夏の魔物 弐

「うん。私は井上和、いちよ同好会の会長をしているわ。よろしくね」  そう名乗った彼女に私…

銀蔵@妄ツイ
2週間前
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続・夏の魔物 壱

 最近変な夢を見る。  羊が出てくる変な夢。     眠れない空色、重なる雲ふわふわと私…

銀蔵@妄ツイ
2週間前
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夏の魔物

『付き合って』  授業中。  隣の席の藤嶌に、そう書かれた切れ端を見せられた。  よく分からなくてキョトンとしていたら、 「私の友達が〇〇君のこと好きなんだって」  と補足された。  俺が気になっているのは藤嶌なんだが――といっても、思春期特有のなんとなく気になる子の一人に過ぎない。  だから、 「いいよ」  と簡単に了承した。  そんなこんなでその友達と付き合うことになった。  だけど、俺の気持ちがその子に向くことはなかった。  半年くらい付き合ってはみ