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【詩】海月少女

太陽の吐息残る 夏の夜
むしむし 暑くて くらくら

思わず飛び起きれば
体から出ちゃった

わたし 幽霊

スケルトンハンド スカスカ
骨も皮膚もなくて

血の代わりに流れるのは
淡く美しい天の川

クラゲのように キラキラ フワフワ
屋根を透けて 夜空へ

辿り着いた空は 深海
都会の夜空じゃ 星は見えない
街の方がギラギラと輝いているから

だけど今夜だけは―――

幽霊少女の宿す星々が
夜と共鳴し、光が脈動する

なにかが変わる音がした




01時16分
それは美しい奇跡だった

多くの人間が空を見上げ、写真を撮ったが、
そこに写るのは、真っ暗な空

まるで夢のような星空だった












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