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身の丈に合った腕時計の話(2024.1/5の日記)

ポケモンスリープのアラームで起きるいつものやつをやり、朝ご飯を食べて身支度を調え、父と電車に乗って都会に出かけた。大学の周辺より電車の本数が多いので時間にゆとりがある。ICカードに1000円チャージして改札を通る。

今日の買い物の目的はリクルートスーツに合わせる腕時計を買うことだった。20歳になったお祝いを兼ねて、父が買ってやりたいとずっと言ってくれていた。時計店に行って恥ずかしくないようなコートを着る。そこまで気にして服を選んでいない。腕時計のTPOがわからない。

父は経験値から、礼服のお店なんかで聞いた腕時計のマナーを頼りにそれらしいものを探していた。私はさっぱりわからないので父について歩くだけだった。
しかし、2店舗目ぐらいから、あまりにも父の望む形の時計が無いなということがわかり始めた。店員さんには「こだわりが強いんですね」などと言われる。バスも乗り継いで5店舗ぐらい見たけど、結局父の理想通りの腕時計は見つからなかった。そして「今頃そこまでマナーを言う人いないですよ」と言われた。

父のショックは大きかったようで、あの時計屋がやってるかどうか調べておけば良かったとか、でも自分はこれが正しいと習ったんだとしばらく言っていた。このマナーにうるさい現代で、廃れたマナーがあるってコト…?その事実の方が面白そうじゃないか。時代はデジタルか?こういう言葉の方が古いのか?

最初の時計店が入った駅ビルに戻り、フードコートで銀だこのねぎのやつを頼んで(父は焼きそば)、腕時計のマナーについて話し合いながらひと休みした。最後に行った時計店の斜め向かいくらいにあった銀だこを見て、そういえば食べたことないかも?と思っていたところだった。

父の理想を全部さらったものが無いということは、それを求める人がいないということ、つまりそこまで厳密なマナーが無いということだろうという考えになった。じゃあどうしようかというはっきりした結論は出なかった。焦って買わないで、気に入って長く大事にしたいものを見つけようという話になった。めちゃめちゃ学びの一日。

最後に行った時計店ではウン十万円の腕時計を試着させられて、なんかめちゃめちゃ断りにくい感じになっちゃってた。あれ、もし一人で入ってたら多分私買わずに出られなかったと思う。情でそんな高額な買い物しちゃダメだよ…。おとんいてくれて良かった…。

銀だこを堪能した後は駅ビルの中で買い物をし、いろんなお店を見て一通り楽しんだ。父と迷子になりそうだねと言いながらうろうろした。頭痛で布団を出られなかった姉にお土産をいくつか買って帰った。

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