見出し画像

私には夢がある

留学してから強くなった想いがある。
それは外国人労働者の労働環境を整えたいということである。


旅館バイトでの出来事

最初にそう思ったキッカケとして、私が1週間だけホテルでバイトをしていたことがある。本当は2週間のつもりで行ったが2週間1日も休みがなく毎日12時間ほど働いていた環境に耐えられず、途中で辞めた。
そこのホテルで1人のネパール人の女の子と出会った。彼女も住み込みで働いていた。彼女は日本に来てたった半年にもかかわらずかなりの日本語力で仕事をこなしていた。私にもとても優しく教えてくれた。
しかし彼女に対する扱いがきつかった。私には見ていられなかった。日本人たちはみんな、彼女をバカにしたような目で見ていて、労働時間の割に給料が見合っていなかった。
彼女がそのことについて不満を述べているところを見たことがある。その不満に対し、女将さんは「国にいる友達よりあなたは絶対いい給料貰ってるよ!高級取りなんだよ」と。
女将さんは人を駒としか見ていないと思った。そのホテルでは今までに多くの外国人労働者を雇っていたがみんな1週間や短期のうちに辞めてしまっていた。
私が辞めると彼女に伝えた時、彼女は泣いてしまった。寂しい思いをさせてしまって申し訳ない、と思っていた。最後の日私は彼女に手紙をあげた。私は外国人労働者たちが、頼りにする人もいない中で家族のために身を粉にして働き、慣れない言語も必死に覚えていて本当に感銘していた。その事を伝えると、彼女は再び涙し、「この手紙は一生忘れません」と言ってくれた。
その時からわたしは、外国人労働者がもっと生きやすい世の中になってほしいという気持ちが湧いた。

フィリピン留学で更に大きくなった夢

フィリピンに留学に来て、毎日のように日本がいかに裕福であるか思い知らされる。現地の人と喋っていると、多くの人が日本で働く事を夢見ていることに気づかされた。その憧れの日本にいざ行ってみると、過酷な労働環境を強いられるのだ。私は飲食店でも外国人労働者が多い環境で働いていた。その飲食店も働きやすい環境とは言えなかった。なぜ日本人は外国人労働者に対して威張った態度を取るんだろう。
先生と話していて日本の自殺率の高さを知った。それに対してフィリピンは自殺率がとても低い。しかしそんな自殺願望の低いフィリピン人が日本に来て、昨年も数%の自殺率を占めていた。
また、フィリピン人にこの世は不公平だと言われた時にもう何と答えたら良いかわからなかった。私は海外に行って英語を学ぶ余裕があるのに、彼らは今日生きるのに精一杯なんだと思うと、何を言ってもダメな気がした。

私には夢がある

不公平な世の中でみんなに幸せでいてほしいけど、全ての人の環境を変えることはできない。
だから私が実際に見てきた彼らの環境をまずは整えたい。

私には夢がある。それは、いつの日か外国人労働者が誇りを持って快適に日本で働くことができるという夢である。

私には夢がある。それは、いつの日かすべての人が、不公平な世の中でもなお幸せを感じて生きることができるという夢である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?