開催まであと24日![リュウの恐竜展小話]その⑦
こんばんは!
古生物探究クリエイター(自称)のリュウです。
[リュウの恐竜展2]開催まであと24日!
今回の小話も、前回に引き続き昨年4月に開催した[リュウの恐竜展]のために描いた絵をいくつかセレクトし、その絵にまつわる話をしていこうと思います。
あんな裏話やこんな裏話、ぜひご期待ください。
前回にてよく子供向けというワードが出てきましたが、実は[リュウの恐竜展]においては、対象年齢を小学生としていました。そのため、ポップの内容も大人が分かるものだけでは子供もわからないため、子どもでもわかりやすい表現・食いつきやすそうなテーマを厳選して掲載するか否かを決めました。その結果があの大量のボツ絵の山、という訳なんですね。
という訳で、今回もそんなボツ絵たちの中から何枚かピックアップして紹介していきたいと思います。
一枚目は、ギガントスピノサウルスです。
スピノサウルスとありますが、こいつの場合は肩の巨大なトゲに由来するもので、魚食ってる彼とは違うんですね。
この時のテーマは[帆]について。帆は古生物においてはわりとよく見られる構造物で、最近の研究では、帆の中には血管がめぐっていたとされています。ここに日光が当たることで体温を上昇させ、活動効率を高めていたという説もあります。あるいは、ディスプレイ用だったか……いずれにしても、帆は、割とメジャーな存在だったということです。
2枚目は、ゼフィロサウルスです。
ゼフィロサウルスのテーマはかなり直球で、「どうしてこんな怖い顔してるの?」です。実際、ゼフィロサウルスはじめ、ヒプシロフォドン科の恐竜はみんな牙の生えて、何とも人相の悪そうな顔をして図鑑に載っていることが多いです。というか、僕はそれしか見たことが無いです。
怖さを増しているのは恐らく口の牙でしょう。しかし安心すべきことに彼らは実は、草食恐竜のグループである鳥盤類の中でも原始的なグループなのです。ちゃんと草食ですし、何なら頬袋も完備しています。昔の鳥盤類は、こんな二足歩行スタイルが多かったのでしょう。
三枚目は、ノアサウルスです。
2回目の時点でお披露目はしましたが、どうしても見せたいので、また出演してもらいました。
彼らへのテーマもまた単純、「どうして下あごがそっているの?」です。よく見ると、下あごだけまっすぐでなく下方向に湾曲しており、歯も外向きに生えています。これは彼らの食性に関わることで、ノアサウルスの主食はスピノサウルス科同様魚であったことが推測されています。猛スピードで泳ぐ魚、ノアサウルスのアゴは、そんな動き回る魚を確実に捕らえるために独自進化したものなのです。
ちなみに、現代でも下あごが長く、それを利用して魚を捕らえる、[ハサミアジサシ]という鳥がいます。ノアサウルスの進化、案外間違っていなかったのかも?
四枚目は、ミラガイアです。
またまた剣竜類ですが、彼の場合は少し特殊で、テーマ内容は、[首の長い理由]です。ごらんのとおりの首の長さですが、これを支えているのは長い骨数本……ではなく、多めの短い骨なのです。これにより、恐竜やクビナガ竜は、しなやかな首の可動を許されているという訳です。
じゃあキリンはどうなんだよ、とお思いのそこのあなた、実はキリンの首の骨は、ヒトと同じ7個!対してミラガイアの首の骨は軽くその数を上回る量が入っているので、首長と言えど、原理は違うという訳なんです。
では本日のおしまい、
5枚目は、バクトロサウルスです。
デンタル・バッテリー?電池か何か?とお思いになるでしょうが、全然違います。デンタル・バッテリーとは、ハドロサウルス科に見られる特殊な奥歯の構造です。細かい歯が無数の塊のように口内に格納されており、これで草を食べるという訳です。
実は植物を食べる際には、すりつぶしてから飲み込む必要がある故に歯をすり減らしてしまうという中々きついデバフがかかっています。デンタル・バッテリーも、そういったデバフ効果を減らすために、すり減らした歯の奥から新しい歯がニョキニョキと……という感じで対応したのでしょう。ちなみに、歯がなくなった場合、飯を食えなくなるのでそこで寿命となります。
というところで今日の小話はここまで、
次回もまだまだたくさんある[ボツ絵]の話をしていこうと思います。
それでは皆さん、良い探究ライフを!
[リュウの恐竜展2 〜みんなで遊ぼう![古生物サバイバル!]超試遊祭]
開催日程:2024年3月24日 12:00~19:00
開催場所:東京都文京区本郷4-1-7 近江屋第二ビル6階 探究学習塾エイスクール本郷校
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