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<実機レビュー>SIMフリー「Xperia 1 Ⅵ(XQ-EC44)」<その5 進化した、イヤホン&スピーカー>

番外編含め、通算6回目となる、Xperia 1 Ⅵ実機レビュー。そして、間もなく日付変わって、6月21日(金)は、発売日だ
今回は、さらに進化した、イヤホンとスピーカーについて。

まずは、、、公式サイトの情報と、5月に東京天王洲アイルで開催された体験イベントで、直接、音響設計者さんからレクチャーされた情報を織り交ぜて、おさらいを。そして、最後に、店長野田による「Xperia 1 Ⅳ」「Xperia 1 Ⅴ」と、3台の比較試聴レビューを。

しかし、、、スマホで、音質レビューとは・・・。最後までおつきあいをm(_ _)m


何も足さず、何も引かない。それが「私たちソニーの音」

右:[Sony Audio]音質設計担当加来氏 左:[Xperia]音質設計担当松本氏

加来氏曰く「クリエイターの伝えたいことがしっかり感じ取れる製品に仕上がっている」
松本氏曰く「『Xperia 1 VI』ほど、映画好き、音楽好きに最適なスマートフォンはない」

なんだか、、、「携帯電話」ではなく、ガチのオーディオ製品のことを言ってるような・・・

そう。Xperiaは、それほど、「音」にこだわったスマートフォンなのだよ!

テレビ、カメラ、スピーカー開発者 × 『Xperia 1 VI』開発者による情熱トーク Xperiaの中の“ソニー” 各領域の匠が集い想いを結晶化した、新しい『1』

新設計のスピーカーユニット

「どうしてもカメラやUSBポート、バッテリーなどを避けた位置に配置せざるを得ず、しかも小指の先くらいのスピーカーしか入れられません。そのため、どうしても音域が狭かったり、左右の音の聞こえが変わってしまったりする問題があります。」と、松本氏。

「Xperia」ではこうした振幅特性、位相特性のズレといった音響上の課題を、ソニーが長年培ってきた信号処理技術で徹底的に整えるところからはじめているという。。。

今回、「Xperia 1 Ⅵ」用に、音の根幹を担うスピーカーユニットを新設計。大振幅でも歪みが小さいため、その後の信号処理も攻めたチューニングが可能になり、声や楽器の豊かさなど、低音の再現性が劇的に向上してる。
実際、Xperia 1 Ⅴ比では、高音域(10,000Hz近辺)において、音圧レベルが10~25%向上し、低音域(70Hz~170Hz)の音圧レベルは20~80%アップしたそうだ。

↑Xperiaは、内部の隙間にムリヤリスピーカーを押し込むようなことをせず、しっかりと音のことを考え、左右どちらかのスピーカーが「おまけ」ということなく、しっかりとバランスがとれた配置になっている。
↑Xperia 1 Ⅴから引き続き、スピーカーは専用エンクロージャー化され、完全密閉されている。そのため、スピーカーの振動が、筐体へと伝わることによる「音の濁り」を徹底排除している。
↑スピーカーへ届ける信号も徹底的に磨き上げた。

より高い駆動電圧とより低いノイズレベルをもたらす高性能スピーカーアンプの採用により、ダイナミックでクリアなサウンドを実現。キレのあるパーカッションやハリのあるボーカルなどの鋭く強い音の再現性や、バイオリンなどの余韻のある繊細な音の表現力が向上し、さらに臨場感のあるサウンドが楽しめる。

Xperiaは、映画サウンドもしっかりと考えられている。Xperiaシリーズでは、早い段階から、Dolby Atmosに対応。内蔵スピーカーでもヘッドホンでも立体的なサウンドを楽しめる。
『Xperia 1 VI』では、映画館の空間をギュッと小さくして、その中で音の立体感やシーンの雰囲気をしっかり感じられるような音作りを心がけている。

有線ヘッドフォンも、さらなる進化

2018年、Xperia XZ2で廃止された、イヤホンジャック。が、、、2020年、Xperia 1 Ⅱで、イヤホンジャック復活。現在にいたる。。。Xperiaユーザーの強い声が復活させたのよっ!イヤホンジャックは求められてるってことよ!

↑Xperia 1 Ⅴ以降、、、イヤホンジャック専用に、高性能DAC・アンプを搭載。また、低歪みな部品なども採用。
↑また、アンプからイヤホンジャックまでは、最短距離で設計。
↑さらに、Xperia 1 Ⅵでは、Audio ICの進化と、基板回路のブラッシュアップにより、

・左右の音声信号の配線を見直し、より干渉が起こりにくい設計を実現
・左右の音声信号の干渉の原因となるグラウンド(GND)の抵抗を徹底的に低減

これにより、チャンネル間クロストーク(左右の信号の相互干渉)を、Xperia 1 Ⅴ比、約50%低減。
空間表現や、低音再現が向上し、よりクリアで臨場感あるサウンドに。

Xperiaのイヤホンジャックは、ただついてるだけと思うなかれ!オーディオ製品並に、ゴリゴリに音響設計されているのだ!

Xperia 1 Ⅳ、Xperia 1 Ⅴと、比較試聴

では、実際に、3世代にわたる、Xperia 1シリーズで、比較試聴してみる。

比較試聴用機材
・Xperia 1 Ⅳ
・Xperia 1 Ⅴ
・Xperia 1 Ⅵ
・イヤホン「MDR-EX800ST」(リケーブル:IER-Z1R付属)

内蔵スピーカー比較試聴

ドラムソロ楽曲(Drum & Track Disc)

スマホスピーカーにはちょっと厳しい、ドラムソロの楽曲。低音域確認では、定番としてよくお世話になる。
Xperia 1 Ⅳと比較すると、Xperia 1 Ⅴは、ベツモノというほどの低音。そうそう。去年初めて聴いたときも、低域に驚いたもんだ。もう、完成の域に達しているのかと感じたほど。
が、Xperia 1 Ⅵは、さらに上をいく!その低音に厚みが加わり、さらにさらに、全域にわたってクリアな印象だ。しっかりとした低音が、下支えしているからこその、安定感。

↑高音が魅力の女性ボーカルの曲を。

開発者さんが、アニソンは必聴とのことだったが。アニソンとしてはおとなしめの曲をチョイス。
これは、もう、Xperia 1 Ⅵの良さが際立つ。冒頭の深みのあるピアノに、透明感のある女性ボーカルが合わさる。女性ボーカルの高域が自然と伸びる。心地よい。今回の試聴曲の中では、この曲が、最も、3機種の違いがわかる!

↑男性&女性ボーカル曲

Xperia 1 Ⅳに対して、Xperia 1 Ⅴでは、解像感がぐっと上がり、男性ボーカルの深みのある声、女性ボーカルのつややかさ。
Xperia 1 Ⅵでは、さらに、全域にわたって、ヒジョーにクリアに。解像感はさらに上がり、奥行き感も増し増し。男性ボーカルは、大人の男の色気が漂い、、、女性ボーカルは、透き通るような伸びやかな高音。すごい。

いやぁ、ほんと、わかりやすい。Xperia 1 Ⅵのこの音質の向上ぶりは、新スピーカーユニットの効果が大きいんだろう。もう、スマホの内蔵スピーカーのレベルではない。この薄いコンパクトなボディで、よくこれほどの音が再現できるものだと、感心する。また、前後カメラ、USBなど、、、左右対称にはなりえない部品配置にもかかわらず、よくぞ、これほど、左右のバランスをうまくとったものだ。音圧に加えて、どっしりとした低域、伸びる高域、、、Bluetoothスピーカー代わりに使ってもいいだろう。

有線イヤフォン比較試聴

試聴用曲は、同じもの。
・ドラムソロ
・女性ボーカル
・男性&女性ボーカル

まず、Xperia 1 Ⅴ発売の時にも特筆することもなく、ほぼスルーしていたとおり、Xperia 1 Ⅳとの有線イヤフォン性能の差は、ごくわずか。ということで、Xperia 1 Ⅳ&Ⅴとひとくくりにしてしまう。

ドラムソロ曲→Xperia 1 Ⅵの低音がイイ。立ち上がりがよく、特に、キックのキレは好感。よりスピード感のある低音。

女性ボーカル曲→これはわかりやすい。まず、女性ボーカルはつややかで、輪郭ははっきりしているものの繊細。また、Xperia 1 Ⅴでは、ボーカル以外の楽器全般に少しざらつきを感じるものの、Xperia 1 Ⅵではそれがなく、非常にクリアに感じる。これが、左右のセパレーション向上によるクロストーク軽減効果だろう。さらに、空気感もよく表現されている。

男性&女性ボーカル→Xperia 1 Ⅵでは、全域にわたり、ざらつきがなく、解像感が増しており、ボーカルが際立つ。聞きやすい。

Xperia 1 Ⅵは、スマホの有線イヤフォン性能の限界突破な印象だ。

↑ちなみに、Xperia 1 Ⅴから、オーディオ設定が、再生音質という名称に変更され、中身も進化している。
オーディオエフェクトとなれば、、、OFFにしたいところだが、Xperia 1 Ⅵでは、「ONで、おすすめ」が、まさに、おすすめ。音楽は自動で「DSEE Ultimate」、動画は自動で「Dolby Sound」が選択される。「DSEE Ultimate」はいいぞ!

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こっそりと、おまけ

ウォークマンA300で、同一曲を試聴してみたが・・・。うん。さすが、ウォークマンっすね。貫禄でございます。
やはり、音楽再生専門機は、違うわ。Xperiaが目指すは、ここだ!^^;


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