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ヘビの体調を判断するカギは

お店で売られているヘビが健康な状態かどうか。これを判断するカギはどこにあるのでしょうか。

ヘビが痩せているかどうかを判断する目安として、しばしば言われることに "背骨が浮き出ているか否か" というものがあります。
しかし、痩せていることによって背骨が浮き出ているのかどうかを判断することは、実は意外に簡単ではありません。
至って健康な個体であっても、体勢によって "背骨が浮き出ている" ように見えることもありますし、種によっては体型として背骨が尖っているものもいます。(アフリカ原産のサンカクヘビ属Mehelyaなど)

これを考えると "背骨" で健康かどうかを判断することはとても現実的だとは言えないでしょう。
それよりも、ヘビの健康状態を判断する目安として有効なのは、"鱗(およびその下の皮膚)の色や艶" です。人においても、例えば仕事で徹夜が続いたり、深酒をした次の朝などには、皮膚がガサガサに荒れることがありますが、ヘビにしても健康状態を見る一番わかりやすい部位は鱗、あるいはその下の皮膚の色や艶です。

もちろん、悪化しているかどうかを判断するためには "正常な状態" をも知っておく必要があります。その正常な状態よりも明確に鱗や皮膚が黒ずんでいたり、それぞれがガサガサにささくれ立ったり荒れたりしていれば、健康状態は明確に悪化しているものと考えるべきでしょう。

もっとも、このくらい明確に健康が悪化している状態から元に戻すことは容易なことではありません。ここまで具合が悪くなるまでに、数々の原因となる事態があったことでしょう。
その多くは、管理状態の不備によるものです。ケージ内外にヘビのストレスの原因となるものがあれば、餌も食べませんし、そうなれば必然的に痩せてゆきます。
ヘビはかなり長い期間の絶食に耐えてくれますが、それもあくまで外的ストレスがない状態での話しです。ストレスにさらされた状態で、長く餌を食べなければ徐々に痩せてゆくのは当然の話しです。

最近は極端に痩せたり、極端に状態の悪いヘビを商品として売っているお店は少なくなりましたが、もし鱗や皮膚が黒ずんでいたり、ささくれ立ったりしている個体がいたら、そのヘビを買わないというだけではなく、その店にはもう行かない方がよいでしょう。
こうした個体を平然と売ってしまうということは、それだけ店の飼育管理、商品管理に問題がある、と考えるのが自然ではないかと思います。

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