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実は怖い "加温器具による" 熱中症

熱中症、というと夏季のものだけのように感じる方もいるかもしれません。しかし、夏季は温度上昇に気をつける心理が働きますので、冷却器具の故障や停電などがなければ、(異常な温度管理さえなければ)そうそう熱中症にならない場合も少なくありません。

むしろ怖いのは平均して寒い時期、冬場から春にかけてスポット的に暖かい日の熱中症です。これは具体的には加温・保温器具によって引き起こされるものです。

当たり前と言えばその通りなのですが、特に気温の低い寒冷地を除くと、冬でも急に温度が上がる日はあります。
こうした日に寒い日と同じように加温器具を使用していたらどうなるでしょうか。

ヘビは寒さに弱い、という印象がありますが、実際には寒さより格段に弱いのが暑さです。
寒い場合には生理機能をストップさせて、いわゆる "冬眠" というような状態で最低限の健康を保つことができますが、一方で暑い場合、ヘビは体内の熱を外へ逃すことがあまり得意ではないようです。

暑い、という意思表示で顕著なのは普段地中に潜っているヘビが地上に出てぐったりしている様子です。
*床材に土類を使用することは健康状態を把握する、という点からも有効です。
このような時には直ちに加温器具をストップさせ、風通しの良いケージに清潔な床材をしっかりと潜れる深さまで敷いた環境で様子を見る必要があります。

熱中症かそれに近い状態が生じた場合、そこから回復して元の健康状態を取り戻すのには相応に時間がかかることを覚悟しなければなりません。
一番は何よりもこうした状態にさせないこと。そのためにもケージ内に複数箇所の温湿度計を設置、さらに土中の温度もこまめに計測、記録することが重要です。

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