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飼育に必要な装備。 何にお金をかけるべきか

ヘビの飼育にあたって、どれくらいのお金がかかるのか?
飼育をスタートするにあたって、大きな心配事項の1つだと思います。


具体的な金額、すなわち何がどれくらいの値段で売られているのかということについてはネットにいくらでも情報が散らばっていますし、そしてまた値段は水物で変化することもあるので、あえてここではご紹介しないでおこうと思います。


一方で飼育に必要な装備の中で "何を重視し、何にお金をかけるべきか" ということについては普遍的な情報だと思います。
そこで、ここではこちらについてご紹介することとしましょう。

ヘビの飼育に最低限必要な装備として、


1.ケージ
2.床材
3.加温(保温)・冷却および加湿・除湿器具
4.ケージ内の構成物。すなわち水入れやシェルターなど
5.給餌や清掃の際にあると便利な用具


などがあります。

これらのうちで最もお金をかけるべき装備。それは "1" のケージです。
ケージはヘビの暮らしの場、いわば住居であると同時に彼らの "世界そのもの" であるとも言えるでしょう。
ヘビはイヌやネコとは違い散歩させるというようなことはできませんので、基本的には彼らが生涯にわたって時間を費やす場所ということになります(*ケージの仕様については改めて詳細をご紹介しますが、1つのケージだけで生涯を全うさせるということはできません)。

人の生涯において最も "高くつく" のが住居であるのと同じように、彼らの住居であるケージにお金をかけるということはごく自然なことだと言えるでしょう。

そこで "どのケージを選べばよいか" ということになるわけですが、残念ながら市販されているケージでヘビの飼育に向いているものは、現在1つもありません。
相当に妥協を重ねて考えるとしても、ヘビに無理強いすることが良いのかというと、それならもはや飼わないという選択肢を選んだ方がいいということになるでしょう。


市販のケージでは賄えない、ということになれば次の選択肢は "カスタムケージ" ということになります。しかし、ここでも大きな問題が生じます。
現在、爬虫類やその他の愛玩動物を対象としたカスタムケージの工房がいくつかありますが、いずれも "カスタム" とは名ばかりで、決まった仕様からサイズなどを選択して発注するというものです。
この "決まった仕様" が適確であれば何も問題はないのですが、実際にはヘビの飼育要件を満たすかというと、そこには程遠いもののようです。

ではどうすれば良いのか、というところですが、私は家具やクラフトなどを製作している工房に発注しています。この工房も色々と探し回った挙句に見つけたところで、現在ではここで作られたもの以外は使用できなくなりました。

最初の1つができるまでに、製作者とかなりの時間をかけて打ち合わせをし、完成。それでも色々と改善点があり、3作目くらいでようやく全てにおいて完璧だと思われる仕様が確定しました。


彼からしたらだいぶ面倒なお客なのでしょうが笑、それくらい面倒をかけて作るべきもの。それがヘビの暮らしを支えるケージです。
ここに一番お金をかけるべきだ、というのは 、これもまたある意味では当然のことなのかもしれません。

*このようにしてできたカスタムケージはさぞかし高いのだろう、と思われるかもしれません。しかし市販品や"準オーダーメイド" のそれと比べると若干高いか、あるいは仕様によっては同じくらい、いや、素材を工夫すればむしろ安い場合もあります。
月並みですが一番重要なことは信頼できる、そしてとことん相談できる製作者のいる工房を見つけることでしょう。


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