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【コラム】"愛玩" で飼えなくなった特定動物⑦トウブサンゴヘビ

一般的に ”サンゴヘビ” と呼ばれるのはMicrurusで、彼らは南北アメリカ大陸に生息しています。
このうち、ペット流通に乗るのは、ほとんどが北アメリカ産のトウブサンゴヘビMicrurus fulviusで、中央アメリカおよび南米産のMicrurusについては少なくとも私は販売されているのはほとんど見たことがありません。
これらを入手、飼育するとなると現地で捕獲するしかないでしょうが、輸出入や特定動物の飼育許可を得ることを考えると、現在ではほぼ現実的とは言えないでしょう。

一方で、トウブサンゴヘビは、特に北アメリカを中心に人気があるヘビで、彼の地ではCB個体も数多く生み出されています。
私はあいにく飼育したことはありませんが、国外に住む知人は飼育のようすをしばしば報告してくれます。

基本的な飼育方法は、他の地中生のコブラと大きく変わりませんが、餌の嗜好については特にヘビに寄っている傾向があるようです。スキンク類も食べる個体がいるようですが、基本的には "ヘビ" 。
しかし、ヘビならほとんどの種を食べてくれるようで、サイズが合えばほかの毒ヘビも食べる様子。

基本は "地下生活者" なので、床材は深く土を敷きます。これも地下暮らしを好むヘビに共通ですが、湿度は地上・地中ともに低い方がよく40-50%を保つようにします。

遊泳などはもちろんしませんが、飲水量は比較的多い様子。したがって、たっぷりとしたウォータープールを用意し、水質にも気を遣う方がほうがよいでしょう。

他のコブラと比べてサイズが大きくなるヘビでもありませんし、色がきれいなので先の通り、人気の高いペットスネークです。
ほかの地中生ヘビと同様、隠蔽性は高いですが飼育の難しい、特に癖のあるヘビというわけでもありません。
アメリカに移住する、というようなことがあればぜひとも飼育してみたいヘビの1つですね。
*ただし州によって規制が異なりますので、もし飼育されるという場合には、事前に自治体に確認する必要があることは言うまでもありません。

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