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ヘビの餌:餌動物の飼育1 ブラーミニメクラヘビ

ブラーミニメクラヘビRamphotyphlops braminus は"外来種" とされていますが元々の原産地はよくわかっていないようで、またどのような侵入経路により日本にやってきたかも判然としていません。

メクラヘビの仲間には頭胴長が50㎝を越すような巨大な種もいるようですが(アフリカやラテンアメリカなどに分布域をもつ)、日本で見られるブラーミニメクラヘビRamphotyphlops braminusは大きくなってもせいぜい12-3㎝で、少なくとも私は15㎝を越すような巨大なサイズの個体は見たことがありません。

国内では沖縄や奄美、伊豆や小笠原諸島などで自然繁殖しているものがペットルートで流通することがあります。

このヘビの一番の特徴は "単為生殖" をすることで、ある程度の数をそろえ、環境さえ整えてあげれば飼育は難しくありません。
餌の嗜好性も多岐にわたり、ヤマトシロアリのほか、トビムシや小さなダニ類などもよく食べてくれます。

身体が小さい割に餌の要求量が非常に多いのが ”タマにキズ” ですが笑、餌をどんどん食べてくれるという意味では飼育しがいのあるヘビだとも言えます。

このブラーミニメクラヘビは、ナミヘビ、コブラを問わず地上徘徊生、地中性の多くのヘビの嗜好性が高いヘビです。
特に孵化間もない幼蛇の餌として、サイズ感や栄養価が非常に優れており、"餌用ヘビ" として大変重宝します。

上記の通り、単為生殖する特徴がありますので、ナミヘビ科の仔ヘビが生まれた時のため、あるいある種の ”特に” このヘビに嗜好が寄ったヘビ(小型のコブラ:アジアや南北アメリカ産のサンゴヘビなど)のために常にストックしておくと便利です。
*コブラ科のヘビは現在では愛玩目的では飼育ができなくなりましたが……

先の通り飼育は非常に楽で、土と枯葉、それに各種土壌動物を定期的にケージに入れておけば、どんどん卵を産んで殖えてゆきます。
*1度に産む卵の数は4-5個、多い時でも7個くらいなので多くはありませんが、孵化率は決して悪くないように感じます。

飼育に当たってのポイントの1つめはケージの仕様です。
通気性が悪くなるとすぐに具合が悪くなるので、他のヘビと同じく通気性の高いカスタムケージが必須となります。

2つめのポイントは給餌間隔で、先の通り餌の要求量が非常に多く、少し餌が切れるとすぐに痩せてしまいます。
したがって暑い時期であれば1週間に1度、寒い時期でも10日から14日に1度はヤマトシロアリかトビムシをケージ内に入れる必要があります。
これらの餌動物はオークションやオンラインで購入できますので、餌を入手するにあたっての "壁" はありませんが、それなりにコストがかかることは覚悟が必要です。

とはいえ最初の "種ヘビ" さえ入手できれば、上記の通り繁殖、常備飼育の難しくありません。
またボアやニシキヘビはともかく、コブラとナミヘビ類、それにヘビではありませんが、スキンクやカナヘビの仲間でもこのメクラヘビを食べる種は多いので、汎用性の高い餌動物と言えるのではないかと思います。


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