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飼育管理で "あるといいアイテム"

飼育管理の中で、"コレがあると便利" というようなアイテムをいくつかご紹介しましょう。他の器具で代用できるもの、あるいは爬虫類用として販売されているものもありますが、実際に使ってみた印象として、必ずしも "爬虫類用" のアイテムが適していないものもあります。

飼育管理に使用するアイテムは外見・デザインなどではなく、あくまで "実用に則った" アイテムである必要があるということを常に念頭におく必要があります。

1.包丁とまな板

雑食のヘビには様々な魚介、精肉をブレンドして与えることが有効な場合があります。そしてこうした際、ヘビが食べやすいサイズにカッティングして与える必要があります。
これを考えると、包丁とまな板は必須のアイテムです。まな板は木製より樹脂製のものの方が汚れが残りにくいのでよいでしょう。包丁は高いものは必要ありません。ホームセンターなどで購入できる万能包丁を利用します。

2.サイズの大きなスポイト

観賞魚などに使用するサイズの大きなスポイト(40㎝ほどのサイズ)があると様々に利用できます。
例えば、脱皮前後や妊娠中、産卵前などで体力が落ちている際、できるだけケージ内を静かに保ちたい時などに、ウォータープールの水をケースの出し入れをせずに換えたい時。こんな時には大きなスポイトで時間をかけて水を入れ替えるという方法が有効です。ボアやニシキヘビなど、大きなサイズのヘビの飼育で、水の量も多い場合には、自動車用のオイルポンプも活用できます。

3.竹製のピンセット

これは爬虫類用のを利用できます。ネズミ類などの餌をヘビに与える用、排泄物や食べ残しなどを除去する際に使用する用の2つを用意、どちらがどちらかわかるような印(色の違うビニールテープを巻き付ける、マジックなどで印を付けるなど)をつけてそれぞれが混同しないような工夫が必要です。
なお素材は必ず竹製とし、金属製のものは使用しないこと。これは万が一の事故でヘビが外傷を負うことを予防するためです。

4.ラップフィルム

食品を包装するためのラップです。餌の保存(ネズミ類をラップで包んで冷凍、バラバラに小分けにした餌を包んで冷凍など)に使用するほか、食べ残しを廃棄する際にラップでつつんでおくと匂いが出ませんし、梱包に使用した新聞紙や梱包材などをラップでくるむとコンパクトにして廃棄することができます。
また、シートヒーターなどを壁面に垂直にして使いたい時などにはラップで縛り付けるようにした上でテープ留めすると、熱の放散を防いで熱を効率よく利用することにもつながります。

5.プラ製の桶

夏場はプラ製の桶に氷をビッシリ詰めて気化熱を利用することで冷却効果が期待できます。電気を使わないので万が一の停電時にも有効です。
他に活ドジョウのヌメりを取る際(塩揉みしてヌメりを取る)や、床材に使用している土を天日干しして再生する際などにもプラ製の桶を利用できます。1つあると何かと利用価値の高いアイテムだと思います。

6.滑り止めがついたゴム製手袋

軍手の場合、湿気を帯びた土(床材の下層の土)などを扱う作業では縫い目から中に土が入り込んで不快な思いをしたり、朽木の破片で怪我をしたりする恐れがあります。
ゴム製手袋で滑り止めがついたものであれば、強度的にも不安がなく、指先のフィット性も高いので細かい作業ができるという意味でも便利です。
どうしてもヘビをハンドリングしなければならない際などにも、ゴム製手袋を着けた上で行うと体温(人の "手のひら” は特に温度が高い場所)によるヘビへのストレスを軽減できるのでよいでしょう。
ただし多くの場合、ヘビの牙は手袋を問題なく突き破って刺さりますので、(特にボアやニシキヘビなどで牙の長い種)気性の荒いヘビを扱う際の "咬傷事故" 予防には厚みがあり、より強度の優れた革製の手袋を利用するようにしてください。 

7.タオルや手拭い

日没後はケージはタオルや手拭いでケージを覆って中を暗くすることが基本となります。また、ウォータープールの水の交換やケージ内の土に水を散らす("播く" というほどの大量の水を使うことは地中の湿度の劇的な変化につながるのでNG)など、ヘビの飼育では比較的 "水を使う作業" が多い傾向があります。
こうした際に余分なタオルを室内各所に設置しておくと、すぐに手を拭いたり、また汚れた室内の床をサッと拭いたりすることができます。
常に室内の清潔を保つという意味でも、タオルや手拭いは多めに用意しておくとよいでしょう。

9.キッチンペーパー

ヘビの床材としては利用できないキッチンペーパーですが(https://note.com/calliophis/n/n906bb3c64d5a)、清掃シーンにおいては十分に活躍してくれます。
例えば糞を除去した際、キッチンペーパーに包んでからラップで包み、ビニール袋に入れて廃棄することで匂いが発生しづらくなり、家族に迷惑をかけることがありません。
同じことは餌の食べ残しでも言えます。トレー、皿に残った餌はキッチンペーパーでキレイに拭き取って廃棄します。
ケージの壁面を清掃する際(土や排泄物が壁にこびりついてしまった際など)にも、キッチンペーパーを濡らして固まってしまった汚れを溶かした上で拭き取ればキッチンペーパーごと汚れを廃棄できるので便利です。


取り急ぎここまで、パッと思いついたヘビの飼育管理に使う "便利アイテム" をご紹介してきました。
これらは飼育管理の中で "これがあると便利だな" という思いから追加してきたものばかりです。実際の飼育においては、ルーティーンの中にも "より良くするためにはどうしたらいいだろう" という前進気勢が常に求められます。
その中で必要だと思われる便利アイテム。
これからも更新されてゆくと思いますので、まとまり次第、また少しずつご紹介してゆこうと思います。 


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