アフターオリパラ〜男子バスケ(立ち5人制)編〜
東京オリンピックとパラリンピックが閉幕しました。
立ちバスは5人制で女子が、椅子バスでは男子がそれぞれ銀メダルを獲得、日本中に衝撃と感動を与えてくれました。
スポーツに対して熱しやすく冷めやすい、そしてそのトリガーがオリンピックである事が多い国、日本。それぞれのカテゴリーで何をしなくてはならないのか?
皆さんそれぞれが考えるきっかけ、一助になれば幸いです。
まずは立ちバス男子5人制から
1.良くも悪くも無風だった男子5人制立ちバス
2.Bリーグが進んだ先に代表強化の行く末がある
3.Bリーグは世界2位のどんなリーグを目指すのか?
4.稼ぐが全てなんだけど
1.良くも悪くも無風だった男子5人制立ちバス
日本中のバスケファンの期待を背負うも予選リーグを3戦3敗。
女子5人制のメダルや、3人制の(予選で)アメリカ撃破などのインパクトもなくオリンピックを終えた男子5人制立ちバス代表。
向かい風もないが追い風もない。
凪。
これが次のW杯、そしてパリオリンピックを戦う男子代表のスタート地点です。
中国W杯の3試合を見た時、フィジカル、ゲーム強度の根本的な違いを感じたのを記憶しています。そして、明けて開幕したBリーグ。目の色を変えて戦う選手がいたのを記憶しています。
川崎の藤井祐眞選手です。その後、彼はリーグベスト5に選出されるプレーヤーに成長していきます。
果たしてオリンピック明けのBリーグ、第2の藤井佑眞選手は現れるのでしょうか?
個人的にB1はそういった視点でチェックしたいと思っています。
2.Bリーグが進んだ先に代表強化の行く末がある
当たり前のことを見出しにしました。あるべき方向に進めば代表強化に貢献するでしょうし、好ましくない方向に進めば代表強化には全く貢献しないでしょう。
ではあるべき方向、好ましくない方向とはなんでしょう?
3.Bリーグは世界2位のどんなリーグを目指すのか?
島田チェアマンはBリーグをNBAに次ぐ世界2位のリーグに育てると仰っております。
Bリーグ開幕以降、1億円日本人プレーヤーも輩出し、プロバスケットボール選手を取り巻く環境は著しく改善されてきています。それ自体は非常に歓迎されることです。
売り上げも順調に推移し、運用できる予算も増えています。
そんな中で、一つ気になっていることがあります。
チーム人件費が高騰していく中で、インフラに投資できているチームはどれだけあるのでしょうか?
旧JBLでも実業団系のチームは専用の練習施設を使用しているチームが殆ど、という認識でいますが、旧bj系のベンチャーチームで専用練習場を保有しているチームがどのくらいあるのでしょうか?
青森ワッツのケースはcovid-19感染拡大に伴うものですが、自由に使用できる練習設備がないというのは、アンダーカテゴリーの育成環境にも影響してきます。
千葉ジェッツふなばしでさえ、専用練習場を構えたのは2021年、つまり今年です。
世界と戦える日本代表を作るためには世界2位の競技水準を目指すBリーグであって欲しいです。売り上げ、集客力、集客施設も大事ですがそれ以外にも、アンダーカテゴリも含めた強化環境への投資も新B1の加入にあたり、評価の基準にしてもよいと思うのです。
4.稼ぐが全てなんだけど
稼いだ分が人件費の高騰に回っている今の構造は、長期的に見て日本バスケを苦しめるものになると思っています。環境への投資が後回しになっている以上、日本からルカ・ドンチッチやリッキー・ルビオのように10代中盤からプロで活躍する選手が出現するとは思えないからです。
極端な話ですが、今の状態が続くと、元NBAの助っ人選手が平均40得点する、そんなBリーグになるかもしれません。
未来への投資も評価されるBリーグであって欲しいと思います。
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