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ぼくリメを見て仕事の在り方をつらつらと

ぼくリメのアニメ視聴をし、仕事ついて思うところがあり、書き連ねます。
タイトルから察していただけると幸いですが、そんなに真面目な内容ではなく、ポエムに近いです。

なお、記事の特性上、作品のネタバレが含まれるので、回避したい方は即座に離脱してください。ネタバレの対象は、アニメの9話までとなっています。

また、今回の趣旨は作品に対する考察ではなく、視聴した上での個人の所感となってます。そのため、設定の把握漏れや表現の見落とし等で、一部作品の言及について問題があるかもしれませんが、そこはご容赦頂ますようお願いします。

ぼくリメとは

ぼくリメとは、「ぼくたちのリメイク」という作品の通称です。
こちらは、今年の7月からアニメ放送されています。

作中は2016年、主人公の恭也は、務めていたゲーム会社のプロジェクトが立ち行かなくなり、失意の中帰省した際に、突如タイムスリップしてしまいます。
10年前に戻った恭也は、当時は諦めていた芸大への進学をし、人生をやり直すことを決意する、というのがこの作品のあらすじです。

アニメ9話までの展開について

進学を決めた恭也はシェアハウスに入居しましたが、そこで同じ芸大の同じ学科の3人の同級生と出会いました。
大学の課題制作をきっかけに、4人はチームを結成し映像制作を行うこととなります。幾度かトラブルもありましたが、充実した大学生活を送っていました。

学祭が終わったある時、シェアハウスで一緒に暮らしているうちの一人、貫之は家庭の事情により、学費を稼ぐためにバイトに明け暮れていましたが、過労で倒れてしまいます。
そこで、学費を稼ぐために、同人ゲームを作ることとなります。

トラブルは起こりつつも、結果的に、ゲームは無事完成し、当初の目的である貫之の学費を工面することが出来ました。
しかし、その頃には貫之は創作活動に対する熱意を失ってしまい、退学することを決心します。
恭也は激しい後悔を感じる中、再びタイムスリップが発生し、今度は2018年に飛びます。
その2018年の世界では、同級生であった3人が本来クリエイターとして進むはずであった未来は失われていたのでした。

恭也の介入とその影響

作中では、3人の未来に影響を与えた直接的な原因については描かれていないですが、恭也の言動によって影響を与えていると印象付けられています。

ゲーム制作の際には、納期に間に合わせるのは厳しい状況の中、制作を担当していた恭也は、仕様変更のディレクションをとりました。
それは、他の3人が担当するイラストシナリオBGMそれぞれの創作における質を落とすことでした。それぞれ難色を示しましたが、ゲームの完成を優先するためになんとか説得しました。

その結果として、貫之に関しては、前述の通り退学することとなってしまい、それを打ち明けた際に、自分自身で作品を作ることを限界を感じたと言及しています。

同級生であったうちの1人のシノアキも、イラストを描くことの意欲が無くなっていったようです。貫之が退学した後も、ゲーム制作は続けていたようですが、その中で同様に完成を優先してしまったことが影響していると、恭也は想像しています。

恭也の境遇

恭也は元々社会人としてゲーム会社で働いていました。
具体的に何をしていたかは触れられていないですが、作中の表現からディレクター業やそれに関連したポジションだったと想像できます。

しかし、タイムスリップ前はブラック企業で倒産を経験してるなかなか不遇な経歴だったようで、定常的に炎上案件の火消しのようなことも行っていたのでしょう。
アニメやゲームが好きでその仕事を選んだという経緯があったものの、そんな環境に長く身をおいていた人が、案件の処理を優先して、作品の創造性が二の次になってしまうにも想像に難くないです。

僕の考え

僕は比較的に恭也に近い考え方だと思っています。

僕は仕事をする際に、QCDSの考え方を重視しています。以下の観点で、成果物の管理しています。

Quality:成果物の質
Cost:コスト
Delivery:納期
Scope:スコープ、作業範囲

この考えは、コンサル業として業務委託のプロジェクト管理をしていた中で身についたものです。
基本的にこれらの項目はトレードオフの関係性になっています。例えば、質をあげようとすると、コストは掛かるし納期を満たせない可能性が高くなる。
業務委託業務への対価としてクライアントから報酬をもらう以上、基本的に納期と一定の質を満たすことは前提となっており、収益を確保するため、適切なスコープに制定した上でコストを管理する必要があるためです。(これらができないと炎上プロジェクト化する可能性が高くなる)

作中のゲーム制作では、1からのゲーム制作かつ同人活動であるため、対応すべきスコープはかなり広くも、割くことのできる人的リソース(コスト)も限られていました。
そんな中、同人即売会で売り出すことが決まっており、納期は変更することが出来ず、作品の質を落とす方向性になってしまうのは、仕方のないことだと思います。

キャリアプランと制約

このぼくリメの一連の表現は、「仕事におけるキャリアプランと環境による制約」の関係性として自分の中で捉えました。というか、職業として行う創作活動は仕事ですしね。
キャリアプランと言う言葉をとっていますが、モチベーション、スキルアップ、自己実現といったものを広く内包しているイメージです。

仕事の中で抗いようのない制約が、キャリアプランの足かせになるのではないかと思っています。
制約としては本当に色々あると思うが、QCDS観点だと、例えば、当人は絶対に達成すべきだと確信している要件を納期やコストの関係で実現できずにモチベーションが下がったり、逆に最初の段階でスコープが肥大化して残業過多になってしまったり、といったケースが挙げられます。

勿論仕事なので、その辺りの制約に対して上手く立ち回っていけばいいじゃん、っていう主張も理解できます。環境とか制約のせいにしても生産的ではないとも思っています。
ここでの主張は、これらの制約は、人の可能性を往々にして潰しているんじゃないかということです。

逆に、制約があることで、切り開かれたものもあるとは思うんですけど、それこそタイムリープしないと分からないよなぁ。

最後に

思いつきで駄文を書き上げてしまいました。

ぼくリメの展開が気になるので、近いうちに原作を購入したいと思ってます。ラノベを読むのは数年ぶり。ちなみに僕は河瀬川が好きです。

アニメの続きも楽しみにしています。 #木緒なちを許すな 

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