怒り

6秒ルールをご存知だろうか?

感情のピークは長くても6秒だといわれており、この6秒を我慢することで怒りは収まるというもの。腹が立った時、心の中で1から6まで数を数えると怒りがゆっくり沈まるという神システムらしい。


いや、ウソ過ぎる。そんなわけがないって。「6秒我慢したら怒る気なくなったわー!」ってなるわけないだろ。

僕は、今まで自分に投げかけられた心ない言葉も、理不尽でおもろないイジりも、「コイツはこんなもんでええやろ」みたいなテキトーな対応も全部覚えている。

子供の頃に好きだった子をバラされたことも、学生時代に同級生から肩パンという名の暴力行為を執拗に受け続けたことも、バイト先の同僚と行ったカラオケでアルコール弱いのに度数の高い酒を飲まされて案の定吐いたけれど誰にも看病してもらえなかったことも、まだ全部怒ってる。こんなもん6秒で収まるわけない。

京都の服屋でコートを物色して買うかどうか迷ってたら店員がやって来て「今、着てるコートより全然お似合いだと思いますよ!」ってクソ失礼な勧め方をされたのもまだ覚えてる。京都のエピソード過ぎるだろ。

小学生の頃にマリオパーティ3の攻略本を買ったら、ペーパーマリオ並みにペラペラの情報しか載っておらず、さらに終盤の攻略情報に関しては、「ここから先はキミ自身の目で確かめてくれ!」みたいなよく分からん締め方をされたこともずっと覚えてるし、金返してほしいし、まだ許していない。

部活動が卓球部な上に部員が100%男子で何の華もない中学時代だったのに、僕らの代が卒業した後から女子生徒が入部するようになって男女比率が5対5になったらしいって話を聞いた時も本当に許せなかった。「嫉妬だろ」って思われてるかもしれないけれど、これに関してはマジで嫉妬でしかなくて誰も悪くないから一層ブチギレそう。

クラスで唯一の友達が学校を休んだ時に「○○!今日友達おらんやんけ!」ってみんなの前で言ってきた奴も、体調不良で学校を一週間休んで久しぶりに登校した僕に対して最初に言った言葉が「休んだ分練習ちゃんとやれよ」だった体育祭の中心メンバーの奴も、自分の指示が間違ってたのに僕のせいにして「ヤレヤレ、コイツはダメだ…」みたいな顔してたバイト先の社員も、ホームルームで騒ぐヤンキーにキレて職員室に帰り何もしてない真面目な生徒まで二時間居残りさせた高校の担任の教師も、夜行バスで「席倒していいですか?」って聞いたら舌打ちした後ろの席の乗客も、物件について質問したら普通に無視した不動産屋も、職務質問の時タメ口だった警察官も、「学生時代に恋愛してこなかったことを死ぬほど後悔してる」という記事を書いたら「してこなかったじゃなくてできなかったでしょ」ってコメントを送ってきた奴も全員許してないし、まだ当時と同じ熱量で怒ってるからな!

というか、こっちが被害者なのになんか器小さいみたいになってるのも許せない!この文章を6秒数えてから書いてるけれど、全然怒り収まってないぞ!6秒ルールはウソ!

器が小さいのは本当。

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