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初めてラジオで自分のメールが読まれた日

ラジオにネタメールの投稿を始めたきっかけは、「自分って面白いのか?」という疑問から。

当時、自分は芸人を目指しており、バラエティ番組をたくさん見て、芸人さんの立ち振る舞いを真似してたから、なんか面白いつもりにはなっていた。けれど、クラスの人気者になったこともないし、大喜利サイトでトップを取ったみたいな経験もなく、「おもしろ」の実績は皆無。

「もしかして、自分ってそんな面白くないのかもしれない…」という不安があり、自分の実力を試してみたくて、いつも聴いてるラジオ番組のコーナーにネタメールを投稿することにした。

とはいえ、ラジオでネタがそう簡単に読まれるものではないっていうのは分かっていた。ネタ投稿をするのはこれが初めてではなく、中学生の頃、家にあった全てのハガキを投入し、持ってる力を全て費やし、パーソナリティが自分のネタで笑ってくれるところまで想像し、結果投稿したネタが全滅という、既に一度「自分って面白いのかも…」という自信をへし折られてる経験をしていたのだ。

なので、「どうせ読まれないだろうなぁ」と、投稿する前から若干諦めたモードだった。「どうせ読まれないだろうなぁ」具合は、好きなメジャーリーガーの名前をもじっただけの、ノリで付けたのが丸分かりなラジオネームからも分かると思う。

そんな諦念の境地の中、自分が投稿したコーナーが始まった。アントニオ猪木基準だと「出る前に負けること考えてるバカ」のくせにちょっとドキドキしていた。

テンポよく読まれるメール、新しいメールが読まれる度に聴こえる笑い声、いっこうに読まれない自分のメール。

「まー、そうだよなー。そんな簡単に読まれるわけないもんなー。しょうがないよなー」と、自分がメール送っているなんて誰も知らないのに、心の中で言い訳をしていると

『ラジオネーム・デレクジーカー』

え!?え!?え!?今、自分呼ばれた!?

大好きなパーソナリティに自分のネタを読んでもらえた!面白い芸人さんに自分のネタで笑ってもらえた!

容姿も頭も悪く、肯定されることが一般的な人よりもすこぶる少ない人生だったので、これは衝撃的な体験だった。この時の高揚感は忘れられない。「どうせ読まれないから」で終わらず、メールを投稿してよかった。

採用されたメールの内容が、ここに書けないようなド下ネタじゃなく健全で、具体的な感想が書ければもっとよかったのですが。

初めてメールが採用されたのは2013年なので、あれから10年以上が経った。

その後、他の番組でも採用されるようになり、色んな人に自分の存在を知ってもらえて、普通に生きてたら到底出来なかったような出会いや経験をラジオに投稿していたおかげでさせてもらった。

現在進行系でどうしようもない人間ではあるのだけれど、こういった経験がすごく心の支えになってるし、ラジオにメールを投稿してなかったらもっとどうしようもない人間だった。

ラジオ番組を作ってる側の人間ではないので偉そうなこと言える立場じゃないのですが、これからも自分のようにネタ投稿の採用で救われる人がいたらいいなと思います。


なんかそれっぽくいい感じに締めたけど、昨日自分のメールが読まれなかったのまだ悔しい!!!

東京ドームで見れなかったのも悔しい!!!

もし、また5年後にライブがあったら、現地で見るし、メールも採用されます!!!

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