芸人交換日記

おっさんずラブを見てから、「田中圭」という役者に惹かれ、過去の他作品に興味を持ち、レンタルされている出演作品を見ていたりしています。
いまのところ「図書館戦争」と「恋がヘタでも生きてます」を見終えましたが、全然違う(そりゃそうだ)。春田じゃない(だからそうだってば)でもきちんとそのキャラに見れるから本当に圭さんってすごい人なんだなと思います。もちろんほかの役者さんも凄い人たくさんいると思うんですが、今まで触れてきていなかったからなのかもしれませんが、「おっさんずラブ」きっかけで俳優という仕事の熱量を知れて、ほかの役者さんも同じように作品を作り上げてるのかなと、思いました。ドラマや映画を見るときの視点が少し変わってきてしまうかもしれない…まぁ声優が好きだったころもそうだったのであまり変わらない視点だと思うんですが。でも春田創一ってキャラクターは本当に強烈で、ほかのキャラを食ってしまいます。すごいわ春田。

てなわけで私の書きたいことも食ってしまう春田創一はさておき。
今日はポチっていた「芸人交換日記」という鈴木おさむ作の舞台DVDが届いたので早速見ました。


どんな話かは事前に知らず、オードリーの若林さんと圭さんの舞台というものはどんなものなのか興味本位でポチリました。
芸人歴11年のお笑いコンビイエローハーツが境地に陥っているとき、「甲本(圭さん)」が「田中(若林)」に交換日記を提案する。普段言えないことや本音をノートに書いていこうというものだ。
田中は嫌の一点張りだが、だんだん甲本の熱量に押され、本音を書き出す。そして二人の気持ちが同じになり、お笑いのトップを目指す。

そこまでの二人のやり取りが本当に面白くて、楽しそうで、こうやってお笑い芸人はできていくんだな、面白くなっていくんだなと思いました。たんたんと答える若林さんとすっごい熱血な圭さんがキャラにぴったりだなと思いました。適役だなと。

お笑いのトップを目指せる大会に準決勝まで上り詰めたが、落選。
甲本は「解散しよう」と言い出す。田中は「また頑張ろう」という。

ここの二人が本当に切なくて、悲しくて、自分のせいでいけなかったって甲本がいうんですよ。俺じゃないほうがお前は売れるだの、違うやつと組んだろうがぜったい面白いだのいうんですよ。いままで田中にいってきた熱量はウソだったかのような裏切り。でもそれでも粘って説得する田中。
この二人は恋人でいうなれば好き同士なのに別れるような感覚。
みていて切なくなりました。解散とか本当は思ってないくせに。逃げてるくせに。そう思ってみていました。

その後、甲本は一年間海外ロケで日本を経ち、田中は違うお笑い芸人とコンビを組んでヒットする。
甲本は日本に帰国して田中の活躍する姿をテレビ越しにみる。
お前はそれでよかったんだよ。俺と組まなくてそれでよかった。

そう思っている甲本が切なすぎて、やばかったです。甲本は夢をあきらめて居酒屋で仕事して自分の店を開き、そこにきた若い客に夢の話を熱く語りたいという将来を描いた。自分が自分しか感じなかったあのくやしさを夢見る若者に伝えていきたいからと。それが俺にできることだと。
そして甲本は店を開いた。だが、彼は病気になってしまう。

なんで甲本だけこんな切ない展開になるんだよーって思いました。
本当は解散なんてしたくなくて、上からの命令で解散してほしいと言われて田中に内緒で解散を切り出したとか。田中のことを思って解散を切り出したとか。この辺から私、勝手に涙流してました。
圭さんの熱量が半端なくて。言い聞かせてきたけどやっぱりどこかでまた漫才やりたい。イエローハーツとしてまた田中と甲本二人で漫才がしたいってずっと思ってたということをノートに書く時の熱量が半端なくて。

そして17年後、甲本の娘が田中のもとへと尋ねる。
あの交換日記をもって。
そのシーンがたまらなかった…。
田中は娘からもらった手紙を読み、怒りがこみ上げる。
今更、今更そんなこといわれてもと。

ここで若林さんの名演技が来ます。本当は甲本と漫才がまたやりたい。
あの時みたいに甲本と楽しい漫才がしたいっていうんですよ。
もう、二人ともなんでそんなお互いのこと思ってそんな、ううう。
知らず知らず涙ボロボロでていて、いなくなる前に甲本に会いに行けよと、私は見ながら思っていました。

二人は結局再結成されることはなかったけど、甲本は先にいなくなってしまったけど、でも最後。天国でまたイエローハーツとしてコンビを組んで漫才をする。たとえそこが地獄でもお互い漫才していればそこは天国だと。


なんだあああああああこりゃああああああってなりますよ。
圭さんの名演技がいい。舞台いっぱい使って体いっぱい使って、表現している。「甲本」が本当にお笑いとして売れたいという熱量をきちんと演じていた。「田中」は甲本に誘われた時からずっと甲本との漫才を大切にしてきたという若林さんの名演技が、たまらなくよかった。
若林さんはいつも気持ちを表にださないひとという印象だったので、最後の涙流しながら相方を想うシーンは本当にジーンときたし、凄い泣いた。
後半の涙なしでは見れないシーンは舞台を見に来ていたお客様のすすり泣く音が生々しくあります。みんな一緒に泣いているんだと思いました。
そして舞台が終わったあと、観客が席を立ち拍手をしていました。
きっと私もその場にいたらそうなっていたと思います。画面通してでも拍手しましたから。

とにもかくにも興味本位でポチった作品ではありますが、舞台というものは本当に失敗ができない。一発ですべてを通す。そんな緊張感の中、きちんとやり遂げ、そして観客に感情移入させてしまう、凄い場所なんだと思います。ほかの舞台DVD見たことありますけど、ここまで感動したことはなかった。これは作り手が凄いのか、役者が凄いのかはわかりませんが、でも本当すごいの一言です。
田中圭が気になるなら見るべきです。お笑い芸人に興味がなくても、見るべきです。夢を追いかけている人は見るべきです。夢を諦めた人も見るべきです。夢をあきらめることも一つの才能だから。

また教えられちゃいましたね。
本当、泣く予定なんてなかったんです。まぁなくシーンだよなこれ。なんて冷めてみていたんですが、やっぱドラマとは違う。その場ででる感情があるからさ、舞台ってすごいんだなって思う。ほんと、凄いから。
まあ半分は圭さんが出てるっていうのもあるけど、これはおすすめ。

あと、お笑い芸人さんの見る目が変わる。凄く変わる。
オードリーも、そうやって歩んできたのかなとか思っちゃう。
でも、やっぱり私はイエローハーツのネタを最後まで見ていたかったな。
凄い面白かったんだろうな。
最後の天国での漫才。イエローハーツのネタで一番面白かったと思うよ。

DVD特典にはバックステージ映像とインタビュー映像があります。
とても緊張している若林さんが見られます。圭さん余裕です笑
あと、ブックレットがついているんですが、これがまたいい。
若林さんと圭さんの交換日記。すごいいい。何がいいって直筆だから。
本当に田中と甲本だって思える感じです。
あと圭さんは口を書く時○で書くんだという共通点が(はいどうでもいい)ありました。男性が書く字だなぁと思いました。これは作品見た後に読むことをお勧めします。

今なら在庫あるかもなので、是非。気になる方は買うべきです。
そして泣きましょう。夢をあきらめた奴の想いを聞いて、そしてそいつへの想いを内に秘めていた奴の想いを聞いて、とことん泣きましょう。
そして最後は二人の漫才で爆笑しましょう。

今度、田中圭さん出演の舞台「サメと泳ぐ」がありますが、今回はチケット取れなかったし、まだまだにわかなので、今回は見送ります。(キャストさんが知ってる人ばかりだったのにぃ~)
だから次、また舞台することがあるなら全力参戦しようと思います。
圭さんの生の舞台での演技、すごい興味があります。
その場の空気に合わせた演技、生でみてみたいです。

きっとすごいんだろうなぁ~。

あ、余談ですが、声優陣がやっている「アドリブライブ」
あれ、圭さんにもしてほしい(俳優だから無理か)


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