書籍「ビジネスの未来」

世界の人口は飽和しつつあるらしく、110億人くらいで頭打ちになるらしいです。因みにWHOの調査によると現在は77億人くらい。

そのような世の中を、飽和して行き詰った世界と考えるのは物不足時代の貧しい考え方で、成熟して物が満ち足りた世界と考えて楽しんだ方が得という論調で書かれてます。

だけど自分がこの本を読んで感じたのは、人間は人より優位に立つことに喜びを感じるように遺伝子レベルで刻み込まれているので、奪い合いの社会になっていくのではないかと感じました。

また、この本では、価値が拡大しない社会では、未来の価値と現在の価値を交換する"利息"という考え方も成立しなくなり、投資で得られる利益も減少していく。

資本主義の根幹である、経済合理性(問題を解決して利益を得ること)も利益が得られる問題は解決し尽くして、ますます利益を得る場が減っていくと予言しています。

この事から経済的な競争や対価を得るための競争は、苦しく見返りが少なくなるだけなので、人として心が満たされるような活動を目指すべきという話になっていきます。

本当に全人類が満たされて不足を感じないのならそうかもしれませんが、実際はどうでしょうか…

日本では少し前まで餓死者がニュースになる事は殆どありませんでしたが、最近は普通によく聞く話になりました。

世界の水準と比べるとこれまでが異常だったと感じますので、貧しさもグローバリゼーションしたのでしょう。

また、新型コロナが広まってからは食品ロスを配るなんていう活動も聞くようになりました。

だけど、最初から食品ロスなんて発生しない仕組みにすれば良いのに、そう出来ないのには理由があると考えています。

「生き物は生きるために必要な何か、が不足するまで増える」からです。

どこかで不足が発生するならば、死なないために競争するしかありません。
食料、水、空気、土地、衣服、靴…

一方で生産量が増えればそれだけ人口も増えるので、無限に拡大し続けるしかありませんが、地球の面積は有限です。

生き物は個があって、個ごとに代謝をする以上あくせく競争し続けるしかないのではないかと思うのです。

とは言え競争の結果、他より抜きんでる事が出来れば、有利なルールで競争できるようになり楽になるようです。

自分は抜きんでたことが無いので、聞いた話レベルと思ってください…

2章からは人間性を重視した生き方について書かれています。

富を得た人間も貧しい人間も、経済的合理性の外の課題(儲からない課題)の解決に向かわなければ精神的貧困に陥り苦しみが絶えないという話のようです。

うーん。本当にそのような発展を遂げるのでしょうか。

遺伝生物学の本で得た知識と照らし合わせると、本能的に奪い合いの競争を行いつつ、満たされない空虚さを埋めるために、精神的充足活動をする人の方が多いのではないかと勘繰ってしまいます…

また何か思いついたら書きます…

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