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子どもの歯が抜けた。一気に3本も。

最初に、子どもの歯がぐらついているのを発見した時には、びっくりしすぎて二度見した。

まだ5歳になりたてだったからだ。

まだ保育園通ってる歳だし、いつだって成長曲線ぎりぎりを攻めるほど小さい子なのに。

びっくりしすぎて、歯医者に行ってしまったが、本当に普通に乳歯から大人の歯に生え変わってるだけだった。

撮ってもらったレントゲンには、我先にと外に出ようとする大人の歯たちがずらりと並んでいた。

それから1本抜け、2本抜け…

数年かけてちょっとずつ生え変わっていくのだろう、そう思っていたが。

昨日一昨日で一気に3本抜けた。

え、さ、3本も?

5歳ってもうこんなに歯が抜ける歳なんだ…

こないだ腹から出てきたばっかりなのに。

アメ玉とかお餅だって、まだ怖くてあげたことないのに。

光陰矢の如しどころじゃない。

音速だこんなの。光陰コンコルドの如しだ。

子どもの成長が嬉しい反面、あまりにも怖い、時間の流れが。
激流過ぎて、流されるどころか溺れている気さえする。

抜けた部分を嬉しそうに何度も何度も見せてくる娘ちゃん。
嬉しい、嬉しいよね、大人の歯が生えてくるんだもん。

子どもの歯が生え変わったら、絶対にしようと決めていたことがある。

歯科矯正だ。
娘の歯並びを、私は守る義務がある。

容姿のためではない。

いや、確かに私の娘は可愛い。
あまりにも可愛すぎて、天使の実在を実感するくらいだ。

だが容姿のためではないのだ。
歯並びを良くするのは。

私は歯並びが悪い。
きちんと毎食後歯磨きをしていたにもかかわらず、虫歯になってしまった。

そして、歯並びの悪さが歯の健康に直結すると知ったのは成人をだいぶ過ぎてからだった。

私は手遅れだったのだ。

歯磨きというのは、毎日欠かさずきちんとやらないといけないにも関わらず、人生の中でもダントツに面倒臭い作業にランクインすると思う。

にもかかわらず、少しの油断がそれまでの努力を一気に無に帰すような危うさをはらんでいる。

これから何十年も面倒くささに打ち勝ちながら、娘は歯磨きをするのだ。

せめて、その努力が無駄にならないよう、虫歯になりにくい歯並びにしておいてあげるのが、親が出来る最大のプレゼントなんじゃないかと思う。

彼女の歯をずっとずっと磨いて守っていくのは彼女自身しかいないのだから。

そういうわけで、また今度歯医者さんに行ってきます。

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