カズが持つ「若手へのポジティブな影響」。朴康造監督“なんやねんと思っていたら、その選手はそこで止まると思う”【よりぬきおとフト】
布引グリーンスタジアムには朴康造監督のグッズを持った方も多かったです。
21日に行われたJFL第17節のレイラック滋賀FC対アトレチコ鈴鹿クラブ。レイラックは菊池利三監督が解任されたばかりでしたが、鈴鹿も朴康造監督が就任して3試合目というタイミングでの対戦でした。
試合は前半開始まもなく鈴鹿が人見選手のPKで先制するも、ハーフタイムに入る直前に五十嵐理人選手のクロスから森本ヒマン選手がヘディングで同点ゴールを決め、1-1で折り返します。
さらに後半開始まもなく鈴鹿がクロスからの混戦で人見選手が追加点を決めるも、その後3人同時の交代を行って反撃ムードのレイラックが追いつきます。平尾壮選手のコーナーキックの流れから、入ったばかりの角田駿選手がシュートを放ち、ゴールに決めました。チーム最古参となったバンディエラの魂がこもった得点でした。
そして試合はそのまま2-2で終了。レイラックは終盤に押し込む時間を長く作りましたが、追加点を決めることができませんでした。また、鈴鹿もそのなかで大きなチャンスが2回ほどありましたが、ネットは揺らずでした。
「カズさんはチームに悪影響を及ぼすような声が一切ない」
試合後、アトレチコ鈴鹿クラブを率いている朴康造監督はこの3試合を振り返って以下のように話していました。
「自分が就任してから3試合目でした。2試合目がとても良くない内容でしたが、今日は暑いコンディションの中でも改善したゲームができました。最後にビッグチャンスがあったので勝ちきれればよかったんですけど、選手たちはよく戦ってくれたと思います。
こちらのプレッシングが行けなくなったところもありますが、やはりボールを動かせなかったという部分ですね。守備が悪くて押し込まれたというよりも、自分たちが持っているときにすぐ失ってしまっていた。それが我々の良くないところなので、もう少し保持して前進していかないと、守備に関してもうまくいかない。守備と攻撃の両輪が回らないといけないので、攻守においてより自分たちが主導権を握らないとダメかなと思います。
前回の試合は、自分が『縦に早く』ということを言い過ぎたあまりに、選手の判断の中に『やり直し』という選択や落ち着きがなくなってしまった。今日は何度か後ろを使って展開しながら横に揺さぶることもできましたし、ボールを出し入れしながら相手を動かして前進していくこともあった。まだまだ改善は必要ですが、そこは良かった。
カズさんと僕は同時にこのチームへと加入したので、過去と今という点では比較できない部分があります。
ただ、カズさんはどんなときでもポジティブですし、チームに悪影響を及ぼすような声が一切ないんです。いつも自分に矢印を向けて、頑張れる姿勢を常に出す。それは前向きなことでしかないです。
それに対して若い選手が『なんやねん』と思うことも絶対にないと思うし、もし思っていたらその選手はそこで止まると思います。
そういった意味では、カズさんはそのままカズさんとしてやり続けてほしい。僕は僕で、監督として決断をして、チームの成績の責任を負いながら、各自がお互いの持ち場でしっかりやり切りたいです」
選手時代に京都と神戸でカズさんとともにプレーした朴康造監督。戦力としても積極的に起用を進めているほか、普段の振る舞いでチームに好影響をもたらしていると評価していました。
この試合では朴康造監督のほか、東広樹ヘッドコーチ、三浦知良選手、角田駿選手、森本ヒマン選手、寺沢優太選手のインタビューを録音いたしました。これはFMおとくにで25日20:30〜に放送する「フットボールラウンジ」、ならびにポッドキャスト「関西フットボールラウンジ」で公開いたします。
ぜひよろしくお願いします。
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