えいがのおそ松さん感想

令和初のnote!GWだからといって旅行の予定は入れなかった。
会いたい友達との予定は調整したし、美容院も予約した。
今日は雨だし文章と向き合ってもいいと思った。
今更だがえいがのおそ松さんの感想を書く。ネタバレ思いっきりあり。

えいが松概要


大人になったおそ松たち6つ子は高校の同窓会に参加する。
立派になった同級生にニート&童貞であることがバレ、けちょんけちょんにされてしまう。
家に帰ってやけ酒をあおっていたらいつの間にか眠ってしまい、
目覚めると18歳の卒業式前日にタイムスリップしてしまっていた…。

同窓会中は「赤塚ホテルでサラリーマンをしている」という設定で息ぴったりの嘘CMを披露したところが彼ららしかった。
また、嘘がバレて同級生に説教されたあとのニート村という謎ワードは一体何なのだろう。
個人的には聖澤庄之助がCDをかけてOPに入るところが好きだった。
トト子ちゃん&にゃーちゃんの曲最高に良い。

過去について(考察含む)

6つ子たちは自分たちがいる世界がなんなのかを探り始める。
偶然デカパンに出会い、「この世界は誰かの後悔から生まれた世界だ」と推測する。
後悔をしている人物は誰か、この時代に何が会ったのかを探るために18歳の自分たちに会いに行くことにする。


チョロ松・・・メガネ&カクカクした歩き方、そして「てんてー!」という高い声。完全に出落ちで大爆笑。
当時から真面目キャラだったが、赤点のテストとエロ本がカバンに入っているというダメっぷり。
また、よく転ぶことも変わっていない。
後述するトド松の面倒を一番見ていると感じたのは真面目キャラからくるものなのか。彼なりの軸を作ろうとしているように見えた。

トド松・・・甘えん坊、泣き虫、真っ赤なほっぺでまるで子供のよう。
学校から帰るのもチョロ松についていき、なぜか途中で迷子になることもあるという幼児っぷり。大人のドライモンスターとはかけ離れている、、と思ったが、彼も将来どうなっていいか漠然とした不安があったのだと思う。
あるシーンでおそ松に対し「将来どうするのか」を聞いた際、「知らない、自分のことじゃん」と突き放されていた。
兄弟がどうなるのか、自分がどうなるのかがわからないからこそ誰かに寄り添っていたかったのかもしれない。

一松・・・まさかの陽キャ!友達多いし、肩を組んで写真も取りまくる。表情も明るい。しかし、みんなの輪に入れない節があったり、絶対に似合わないTシャツの試着を断れなかったり無理をしている。
劇中で「6つ子のテンション、なんか入れない」という同級生が言っているのを聞いていたこともあった(一松じゃないかもしれない;)ので彼なりに6つ子の中ではとっつきやすいヤツを演じていたのかも。

十四松・・・一番尖っていた時期、ヤンキーだがエアタバコ、エアバイクなど尖りきれていない節あり。気を抜くといつもの十四松フェイスになってしまうので無理をしていることが伺える。見えない不安に対しての反抗だったのだろうか。

おそ松・・・女の子をナンパして競馬に誘ったり、友達に金貸して!と迫ったり。大人のおそ松と全く変わっていない。
テレビシリーズでも箇所箇所で思ったが、彼は長男としての自覚があるフシがある。
18歳の時点で「このままでもいい!なんとかなる!」と一番最初に悟ったのではないか。ただそれを他の兄弟達に伝えられなかったし、バラバラになる兄弟たちをまとめようともしなかった後悔があったのではないか。

カラ松・・・本映画のキーマンとなるカラ松。顔にはそばかすがあり自信なさげ。ある意味キャラ、個性がないと言える。映画では同級生に手紙をもらったことを兄弟たちに言い出せずに卒業式を迎えてしまった。TVシリーズのカラ松には優しい気遣いの男というイメージもあったので18歳の彼はそれが一番出てしまったのではないか。公園のシーンで「後悔してたの、多分オレだ」と打ち明けたあとも手紙のことを言わなかったのではなく言えなかったと一松に言われていた。

クライマックスシーンについて

大人の6つ子が18歳の6つ子と対面し、手紙の主である高橋のぞみさんの家に向かうシーン。
私はこのシーンが一番好きである。

大人の6つ子は18歳の6つ子から将来どうなるのかという質問を受けるが、それぞれの方法でエールを送る。
一松は無理するなという、チョロ松はそんなお前も好きという、十四松はあの顔で笑う。そしてカラ松は最大限にカッコつけてサングラスを継承する。
そして彼らは自分たちを形づくっていくのだ。
高橋さんと話しているときはよそよそしかったが、写真を撮るときにはしっかり笑顔になっていたのも彼らの中で答えが出たように思えた。

映画から学んだこと

最近よく聞く言葉だが、正直ちゃんとつかめていない(汗)
しかし、えいがを見て思ったことがある。
おそ松たち6つ子は「ニートで童貞」ということを選んだのだ。
「どっかでこのままでいいやって思ったんだよね」
というセリフが劇中にある。
6人とも無理せずにマイペースで生きていくということを選択したのだ。
チビ太のおでんを食べているときに「誰かこのままの自分を愛してくれないかな」とおそ松が言い、トド松にたしなめられるがまさにそれを体現したのがこの映画だ。
高橋のぞみは6人でワイワイガヤガヤしている6つ子が好きでその思いを手紙にしたためている。
最後の願いとして思い出の1つに加えてほしいと言っていた。
色々なレビューを見て高橋のぞみはおそ松さんのファンとして描かれているというものを見たが、それも納得できる。
様々なコンテンツがあふれる中でファンは1つのものをずっと好きでいることが難しいのではないかと感じたからだ。
よってこの映画ではおそ松さんの中でファンを一つの思い出にし、ファンもおそ松さんを思い出にする。という意味が込められているのではないかと感じた。
ラストシーンでは高橋のぞみがベッドの上で涙を流し、死んでしまうのではないかと思える描写があった。
ファンは死ぬのではなく、思い出の中に生きるのだ。

まとめ

バカなギャグもありつつ考えさせられる描写も多く、えいがのおそ松さんをみて本当に良かった。(ムビチケ6枚買ったので違う人と3回見た。)
おそらくこれで大団円ではないか。
私は好きなコンテンツをいつの間にかフェードアウトして思い出にしてきたが、このように一区切りつけてくれるのも非常にいいなと思った。
グッズをたくさん買って、カフェに通って過ごした日々は大切な思い出だ。
まだ映画の円盤があるけどね!

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