ONE PIECEを取り込む陰謀論〜YAP遺伝子とDの意志〜
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活動柄、筆者は陰謀論調査用のタイムラインを構築しているが、そこに時折、「Dの意志」という言葉が流れてくることがある。
「Dの意志」というのは元々国民的マンガ・アニメ作品である『ONE PIECE』の用語だったが、このツイートに代表されるように、陰謀論の世界では「映画・アニメ・漫画・ドラマ・ゲームの世界観は現実だった」とされ、「日本人は神の子」というナショナリズムと結びついている。ONE PIECEの用語がなぜナショナリズムと結び付いているのだろうか?
その裏側には「YAP遺伝子」というスピリチュアル・陰謀論用語が存在しており、今回はこれらの関係について見ていく。
ONE PIECEにこじつけられるオカルト・スピリチュアル
冒頭でも記述したように、「Dの意志」とは元々ONE PIECEの用語であり、「モンキー・D・ルフィ」や「ゴール・D・ロジャー」といった「D」の名前を持つ者達が引き継ぐ何らかの意志であるとされている。ONE PIECEのコミックスは既に100巻を超えており、この用語の説明だけでかなりの文章量が必要となるため、気になる方は各種考察サイトを参照して頂きたいが、少なくとも「現実世界に陰謀論を浸透させるために準備された設定ではない」というのが常識的な見方だろう。
ところが、この言葉は陰謀論の世界に持ち込まれ、凡そ下記のような説明が出回っている(典型的な記事の例としてはこちらが挙げられる)。
ONE PIECEの「Dの意志」は、実は「テンプル騎士団(中世に活躍した宗教騎士団)」や「DNAハプログループD型(YAP遺伝子)」に関係している。
テンプル騎士団については最後の騎士団長であるジャック・ド・モレーに代表されるように、歴代総長に「ド」の付く人物が多く(筆者注:deとはフランス語の前置詞であり、フランス革命以前の貴族が持つ名であると言われる)、ONE PIECEの「Dの一族」のモデルはテンプル騎士団なのである。この騎士団は後にフリーメーソンとなり、世界の統一を目論んでいる。ONE PIECEの「一繋がりの財宝」とはすなわち、世界の統一、ひいては「新世界秩序」(一握りのエリートが世界統一政府を作り、人々を管理統制する社会を作ろうとしている陰謀論)を指しているのではないだろうか。
しかし、日本人にとってより重要なのは後者の「ハプログループD型(YAP遺伝子)」との関連である。ハプログループD型(DNA配列で分類したグループの一つ)が持つYAPという遺伝子はアジアでも中国人、韓国人には見られず、日本人だけが持つことが分かっている。また、このYAP遺伝子を持つ民族とは他にチベット人やユダヤ人が知られている。つまり、日本人やチベット人はユダヤ人と同じ遺伝子を持つ仲間であることが科学的にも示されており、日本人の先祖がユダヤ人だとする「日ユ同祖論」は真実だったのである。
さらに、YAP遺伝子はロズウェル事件で回収された宇宙人からも見つかったと言われており、ドラコニアンという竜型の宇宙人が持つ遺伝子であるとも言われる。このドラコニアンというのは太古から地球に存在している宇宙人であり、日本人や天皇家の祖先であるとされていると共に、昔から伝わる龍神はドラコニアンを指していると言われる。
そう、「Dの意志」の「D」とは「ハプログループD型」であると共に「竜=DragonのD」であり、ONE PIECEに登場する「Dの一族」とは、実は「神の一族」である大和民族を指しているのである。ONE PIECEは、日本人が神の子であり、神の一族であることをマンガ・アニメを通じて知らせてくれていたのだ。
YAP遺伝子は多くの日本人が保有しているが現在は眠っており、それが覚醒することで様々な超能力が開花する。このような「神の遺伝子」を持つ大和民族は「闇側」によって情報統制を受け眠らされてきた。勿論マスクやワクチンも人々を眠らせる洗脳装置(あるいはYAP遺伝子を壊してしまうDNA改変装置)に他ならない。今こそこの真実を知る「覚醒者」を増やし、最終決戦に挑んでアセンション(スピリチュアルな次元上昇)を起こさなければならないのである。
説明に入る前に、「YAP遺伝子の覚醒」と「アセンション」が結びつけられている例を挙げておく。
異なる都市伝説・陰謀論が併記されている
上記の物語を一見して分かるのが、「テンプル騎士団との関係」と「YAP遺伝子との関係」という2種類の説が組み合わされていることである。
ファンの間で発生したと思われるテンプル騎士団説
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