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陰謀論基礎問題50(解答編⑥:コンスピリチュアリティ編)

解説:コンスピリチュアリティ編

コンスピリチュアリティとは、スピリチュアルが結合された陰謀論を指す造語(コンスピラシー・セオリー+スピリチュアリティ)である。
その典型は「世界を支配しているのは(スピリチュアル的な)高次元に潜む爬虫類型宇宙人(レプティリアン)であり、ポジティブな波動で世界を満たすことで勝利できる」というレプティリアン陰謀論で、世界の支配者は(物質的なエイリアンというより、スピリチュアルな知的生命体の雰囲気が強い)宇宙人とされたり、それに勝利する方法が「ポジティブな波動」「アセンション(スピリチュアルな次元上昇)」などとされる。詳細は『コンスピリチュアリティ入門』を参照して頂きたい。陰謀論にも様々な種類がありコンスピリチュアリティの厳密な定義は難しいが、この問題集ではその範囲を広く取り、陰謀論の核心部分にスピリチュアル要素が含まれるものを挙げた。

問39. 「氣」(「気」の旧字体)は、とある理由によってGHQに封印されたと言われています。その理由は?
答. 言霊パワーを抑えることによって、日本を弱体化させるため

「氣」は、使う人は定常的に使い続け、文章内での登場頻度も高いため、スピリチュアルや自己啓発文化に親しんでいることを判別できるポイントとなっている。これら変換し難い漢字をわざわざ使うのは、「スピリチュアルな言霊パワーが、GHQによって封印された」と(逆に言えば、これらを使うことでスピリチュアル・パワーの恩恵にあずかれると)考えられているからである。

「氣」が封印された理由について、よく言われる説は「エネルギーが八方に放出される『氣』が、エネルギーを『〆』る『気』に変えられた」というものである。

他にも頻繁に使われるものとしては「和多志」があり、これは「『多くの志を和す』という全体を意識させるものから、『私』という個人主義的な漢字に変えられた」とされる。

どちらも戦前から使用例があり、「和多志」に至ってはそもそも使われていない(仮に使われていたとしても極めて稀な例だろう)ため、すぐにおかしいと分かる説だが、「良い話」と思えれば根拠の有無に関係なく受け入れてしまう人というのはいるものである(さらに言えば、ある界隈の仲間内では日常的に使われているため、そこにいれば違和感を覚えなくなってしまう)。

筆者が何より気になるのは、「そんなに凄いエネルギーがあるのなら、なぜ戦争に負けたのか」ということである。

問40. レプティリアン陰謀論で有名なデヴィッド・アイクは、その著書の中で「レプティリアンはある音を発音できないため、それで見分けることができる」と書いています。その音とは?
答. キネネゲン(またはキニニゲン, kin-in-i-gin)

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